今日は午後から前回右下に3本の
インプラントを植立した患者さんで今回は反対側に同じように3本の
インプラントを植立した。このように左右の奥歯がなくなってしまうケースは実はよくあるのだ。長年いろいろな患者さんを治療していると歯を失っていく法則というのがわかるようになる。永久歯の中で最も早く
虫歯になるのは6歳に生えてくる第一大臼歯で奥から2番目の歯である。この
虫歯を放置することで歯の神経を抜く羽目となり歯が非常に弱くなってしまう。被せ物や詰め物をしても10年以内にはやりなおしになるケースが多く特に一度神経を失った歯は感覚がないので
虫歯になっても放置されることが多く被せ物を外したときにはすでに自分の歯のほとんどが
虫歯で保存不可能となり
抜歯となってしまう。
抜歯をすると欠損ができるので1本の場合は両隣の歯を削ってブリッジにする。このブリッジの平均寿命は8年でブリッジは土台になる歯に噛む力が通常の1.5倍もかかるのでブリッジが外れて
虫歯になったり歯が割れてしまうことでさらに歯を失う。この繰り返しの悪の連鎖は次第に加速して右が最初悪ければ今度はそこをかばうようにして左噛みになるので左に過剰負担となり左右ともに悪くなる。そして最終段階では前歯が悪くなりすべての歯を失うこととなる。
最近の傾向としてはまず1本目欠損のときにブリッジにしないで
インプラントを選択することで悪の連鎖を断ち切ることができるようになった。私のホームページでも紹介しているように欠損ができたら歯を増やす治療=
インプラント治療を勧めるようにしている。若い方も今では
インプラントを選択するようになった。