今日いらした患者さんは前歯の
インプラント治療を半年前ぐらいからされている患者さんで本日最終の被せ物をを
ジルコニアセラミッククラウンでおこなった。前歯4本のうち2本が
インプラントで残りの2本が自分の歯の被せなおしであり初診にいらしたときはこの前歯に4本の仮歯が装着されていた。前歯が出っ歯で大きくとても気にしていたことを記憶している。このケースにおいてもまずは仮歯をきちんとした形態の歯に作り直して患者さんを安心させるところから始まった。前歯だけではなく他の歯の治療も同時の行った。
どうしてこの方のお話をしたかというと今日一番の笑顔を私に見せてくれた患者さんであったからだ。この笑顔を見るために治療をしているといって過言ではない。
まず、患者さんが一言
『自分の歯みたいですね!先生ありがとうございます(笑顔で)』
『とても自然な感じですね!』
私が最近この
ジルコニアオールセラミッククラウンを薦めている理由ひとつとして、とにかく明るいきれいな歯を再現できることである。事実、どの患者さんもとても喜んでいただいているし、セラミック冠と比較してもとても明るい自然な仕上がりであると思う。さらに咬合調整をしていて感じることは非常に硬いので以前より調節に時間がかかるということ。適合に関してはスキャン時の設定により今までのものと変わらないレベルである。それとクリアランスがない場合でもメタルが透けてくるおそれがないので安心して咬合調整が出来る点だ。丈夫できれいで歯茎との相性も優れている。
現時点では
インプラントとの相性については
インプラント本体から直接全てを
ジルコニアで製作するには費用と時間がとてもかかってしまう。ITI
インプラントの場合だとカスタムアバットメント(
インプラントと被せ物をつなぐ途中の構造体)を
ジルコニアで作る場合はチタンフレームに一度
ジルコニアを接着し、その上からまたスキャニングして
ジルコニアオールセラミッククラウンを製作することになる。現在、日本でこの方法とれば最低でも4〜6週間はかかってしまう。その理由として
ジルコニアの削りだす
CAD/CAMは海外にあるので2度海外を経由しなければいけないからだ。
4〜6週間ということは
インプラントが植立されて骨と結合するのとほぼ同程度ということになり何のためにトータルで4ヶ月ぐらいかかることになる。それと
技工料金も倍になるのでとてもコストのかかる治療ということになるだろう。
そこで
CAD/CAMの削りだす機械があればすぐに治療時間の短縮が出来ると考え12月より導入することになった。12月以降であれば4〜6週間かかったものが2〜3週間で全てを仕上げることが可能である。海外で作る手間が省けるからだ。