予防・矯正・審美・インプラントブログ-星野歯科駒沢クリニック:インプラントひな祭り　all on four変法five

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2007年 03月 03日 ( 土 ) インプラント症例

インプラントひな祭り　all on four変法five

インプラントひな祭り　all on four変法five

このような症例に対していろいろな方法を考えてみると上顎にグラグラした自分の歯がわずかに残りその動揺した歯に義歯がなんとかついている状態で最善の方法を考えてみた。従来の方法ならまずは、抜歯をして一時的に総義歯にする。そのあとに上顎前歯の骨がある位置にインプラント4本を配置し2ヶ月後にインプラント義歯にする。さらに完全固定式にこだわるならば左右の上顎洞サイナスリフト法をおこない、6ヵ月後に左右に2本ずつ計4本のインプラントを追加植立する。最低でも1年間はかかってしまう。しかもその間の義歯の調整や手術の回数は3~4回も必要となる。当然費用も時間もかかってしまう。

去年の春にポルトガルで習ったall on fourという術式。この方法はうまく使えばたったの1日で全てが解決されてしまうという優れた方法である。
半信半疑でこの方法をいろいろな患者さんで可能なのか1年間検討してきた。そしていろいろな先生からの良いこと悪いことを聞きながら慎重にケースを選んできた。

今日のような明らかにall on fourという術式の法がはるかに有利でリスクよりもハイリターンが明らかな場合はGOのサインである。

この方法はインプラント治療の中でも一番準備が完全でないと全てが途中で終わってしまう紙一重の方法でもある。

まず準備から

①ＣＴ撮影をした後にオペの1ヶ月前までにシムプラント上で全ての植立予定のインプラントの太さ、長さ、種類、固定ピンの位置をシュミレーションしておき海外にデータを送る

②ＣＴデータより光学模型の骨の模型にサージガイドと呼ばれるインプラント植立のためのガイドが3週間かけて送られてくる

③ガイドの修正をおこなう

④患者さんの歯型を前もって取っておきALL ON FOUR用のインプラント固定用仮義歯を製作しておく

⑤インプラント関係のドリル、器具、アバットメントの発注を行う

⑥あらゆる準備を確認してオペとなる。

⑦本日１４：００　患者さん来院

⑧麻酔医による静脈鎮静法の麻酔導入をおこなう

⑨私も１４：３０オペ室に入り準備開始

⑩１５：００前にオペ開始、上顎右側３，２，１、左側1番の4本の抜歯

⑪１６：１５　インプラント5本の植立完了

⑫マルチユニットアバットメントの装着及び仮の型取り

⑬１７：００技工作業開始

⑭１９：３０最終インプラント上部構造体の完成

⑮１９：４５装着、咬合調整

⑯２０：００患者さんお疲れ様でお帰りになる

今日のインプラントデータ

上顎右側３，２，１、左側1番の4本の抜歯直後に

右側5番　ブローネマルクシステム直径４㎜×１８㎜MKⅣ
マルチユニットアバットメント４㎜、３０度　２０Ｎ固定
右側１番　ブローネマルクシステム直径４㎜×１５㎜MKⅣ
マルチユニットアバットメント４㎜、１７度　２０Ｎ固定
左側1番　ブローネマルクシステム直径４㎜×１５㎜MKⅣ
マルチユニットアバットメント４㎜、１７度　２０Ｎ固定
左側３番　ブローネマルクシステム直径４㎜×11.5㎜MKⅣ
マルチユニットアバットメント４㎜、１７度　２０Ｎ固定
左側5番　ブローネマルクシステム直径４㎜×１８㎜MKⅣ
マルチユニットアバットメント４㎜、３０度　２０Ｎ固定

即時加重義歯装着
犬歯までの咬合を与える
初期固定は全て５０N以上で全く心配なし

今日は多くのスタッフに感謝し、インプラント治療を喜びを感じた一日となった。スタッフ万歳！患者さん万歳！

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