5日目
チューリッヒ大学歯学部見学
午前中は去年もセミナーを受講したチューリッヒ大学歯学部の見学である。2回目ということであまり感動のない見学となってしまった。特に目新しいものはなかったが、いつ来ても清潔に保たれていることがわかり、このことは自分の病院でも必要なことだと思う。
何年も使用されている診療台、キャビネットはとてもきれいで石膏や印象材のかけらがひとつも落ちていない。このような状態でも改装が必要なようで来年は全面改装工事をするということである。
技工所見学
午後からはチューリッヒ市内で開業している大きな
技工所の見学にいく。
技工所の見学は初めてなので興味が湧いた。
技工物を見ればどれくらいのレベルの仕事をこなしているかはすぐにわかってしまう。30人程度の
技工所ではあるがとてもゆったりとしたスペースに石膏模型用ルーム、鋳造コーナー、ポーセレンコーナー、食堂、スキャニングルーム、シェイドテイキングルーム、受付が配置されている。ここも歯学部同様ラボとは思えないほどきれいに使われている。
シェイドテイキングルームでデモンストレーションをしてくれた。日本の
技工所では患者さんは歯科医院の中で歯科医師が歯の色調
ガイドを歯に当てて歯の大体の色を画像に記憶させる方式を取っていることが多い。私のクリニックでは
技工士に直接この操作をしてもらっている。ここでは歯科医院で治療を行った後に患者さんがこの
技工所に立ち寄り、専用のシェイドテイキングルームで歯の色を自分たちの目で見てスケッチをおこない、更にデジタル画像で写真をとり、歯の色調を感知するセンサー装置で歯の表面の微妙な色調の変化を数字化してプリントアウトしていた。この機械が意味のあるものかはわからないが多くの情報を得る努力をしていることはよくわかった。