歯の被せ物で前歯に多く使用されるのがセラミッククラウンである。保険適用の材質は硬質前装冠である。この３つの違いは素人の患者さんにはわからないと思う。保険では前歯の材料は金属とレジン樹脂の被せ物で耐久性や審美性はあまり期待できない。その主な原因はレジン樹脂にある。最初は白かったがだんだんと黄ばんできたということをよく言われる。それと歯の自然感が劣り作り物のような被せ物になってしまう。このことから前歯ではセラミッククラウンが主流になっていた。どこの歯科医院でも前歯はセラミッククラウンを自費扱いで勧めてくるはずだ。
ここまではごく普通の歯科医院である。もう少しいろいろな種類のセラミッククラウンを扱う歯科医院もある。セラミッククラウンは内装は金属を使用しているがこの部分が１００％ゴールドであったりゴールド含有量が多かったり、パラジウム中心であったりすることで治療費の設定を変えているところもある。私のクリニックでは１種類に統一している。内部の金属に違いを持たせてもさほど硬度や色調に影響はないからだ。そして内部に金属を全く含まないオールセラミッククラウンがある。
オールセラミッククラウンは１０年以上前からあるが審美性は最高によいが強度がなくよく壊れていた。それがここ２~３年の間にある程度硬いセラミックの塊から
CAD/CAMにより加工することが可能となり普及するようになった。価格設定はどこのクリニックでもセラミッククラウンよりは３〜５万円ほど高くなっているはずだ。
それでもまだ強度面では弱くブリッジには向かないものが多かった。
しかし、２００５年から
セルコンジルコニアが初めて日本で認可が下りてからは選択肢が増えた。
ジルコニアは今までのセラミック修復とはレベルが全く異なるもので歯科医師、そして患者さんにもよく説明をする必要がある。未だにこの
ジルコニアについて知らない先生も多くいる。
ジルコニアオールセラミックでは
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��生体親和性がチタンと同様に高い
�と羹鼎�軽く強度がセラミッククラウンの１０倍ほど
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技工料金が高く治療費を高く設定しなければいけないこと
これらの利点は今までのセラミッククラウンやオールセラミッククラウンの短所を全てカバーしているといえるだろう。
私のクリニックでは従来のオールセラミッククラウンはすでに存在しない。１００％このクラウンに切り替えていくつもりである。
写真は１４本連結の
ジルコニアオールセラミックブリッジである。
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