毎日のようにいろいろなケースの患者さんが私のクリニックにはおとずれている。そして1件目の相談ということはほとんどない。2件目あるいはそれ以上の歯科医院で相談をされていて
インプラントに関しては
トラブルケース、
矯正では引継ぎケース、が多い。この傾向は年々増加しているように思う。
今日の1件目の
インプラント相談の患者さんも
インプラントが1本だけ植立されていたが他の2本に関してはうまくいかずに既に除去されていた。
インプラント治療には必ずといって失敗のケースが出てくるものである。しかし、その理由を確実に理解した上で患者さんに説明してフォローをすることが一番重要であると思う。
私のクリニックにおいても当然のことながら失敗をするケースはある。しかし、同じ過ちをしないことが重要であり、その失敗に対しての改善策を常に考えている。私は
インプラント治療で一番難しいのは咬む力がひとにより異なる点であると思う。失敗の原因は
インプラントに過剰な咬合力がかかったときにその力を負担できなくなったときに骨から剥がれ落ちてしまう。軽い力で咬む方には細くて短い
インプラントでも問題は起こらないが咬む力の強い方は太くて長くてもだめになるケースがあるからだ。いままでに2000~3000本も
インプラントを植立すれば世界的な
インプラントの成功率である96%とすると80~120本の失敗がある計算になる。わずか4%でも分母が大きくなれば相当な本数になる。
4%の失敗患者さんに対して私は必ずその代用策をもって最終的には良い状態にもっていくことにしている。ほとんどのケースは
インプラントを除去してから1~2ヶ月しての再植立で問題なく元通りにできる。
最近多い
ワイヤーレス矯正ご希望の患者さんが今日も1名いらした。いろいろな
矯正治療法を勉強してきたがワイヤーを使用しない
矯正治療は大きな可能性を秘めている。これからの歯科
矯正の世界を変える可能性がある。ほとんどの患者さんの希望は装置が透明で目立たないことを最優先に考えていると言っても過言ではない。このような装置で歯が動くならば多くの歯列不正の患者が
矯正治療を始めるであろう。しかし、この装置には限界があるので、うまく
症例を見極めなければできない。ワイヤー
矯正の経験があり
マウスピース型
矯正装置の特徴が熟知していて始めてうまくいく。どんな治療でも同じである。
症例に対しての治療法の選択がうまくできているかでその治療の成否が決まる。