インプラント治療において最も重要なことは
インプラントを植立する部位に
インプラントがうまく埋まるかということになる。その場合、通常に歯科医院での歯科用レントゲンでは骨の高さと前後の位置から2次元的にしか診断がおこなえない。骨の厚みという要素が診断できない。しかし、ほとんどの歯科医院ではこのレントゲンだけの情報で
インプラント治療に踏み込んでしまう。歯茎の厚みから大体の厚みはわかるが前歯の場合はオペで開いて見た骨があまりに薄くて困る場合がでてしまう。そして、骨の厚みが予想できない場合は
インプラントの種類や太さや長さを変える必要性が出てくる。
CT装置があれば、骨の厚みを正確に測定することができる。
インプラントを多く入れる歯科医院では独自に
CT装置を導入が行われ始めた。私のクリニックでは3年前に導入をした。
CT導入により治療の質が向上し、患者さんへの安心感と理解を与えることが出来るようになった。
CT装置で直接得られたデータは(下中央、下右)の画像のような状態で得られる。詳しい
インプラントの情報をその立体画像に書き込むにはシムプラントと呼ばれる
インプラントシュミレーションソフトに変換する必要がある。このソフト内には日本全国で使用されている全てのメーカーの
インプラントの形状と太さ、長さのものが登録されている。左上の画像は上顎に6本のITI
ストローマンインプラントをシュミレーションしたものである。
インプラントオペの前にすでに
インプラントのオペが仮想空間で行えるようになっている。オペの最中に
インプラントの種類や太さ、長さを大きく変更することはなくなった。狙った通りの
インプラントが植立される。このソフトがあることでその人の顎の骨に合致した
インプラントの種類とサイズを選択することができるようになった。このソフトは最終的には上下の歯の位置関係から被せ物まで事前に作れるように改良されていく予定だ。