火曜日から金曜日までお盆休みを頂いている身である。毎日の猛暑で、この中の治療は多分相当に苦しかっただろう。ちょうど猛暑と私のお休みが重なってラッキーだ。休みでもPCは一応開けている。
湘南の江ノ島近くのカレー有名店『珊瑚礁』で一度食べてみたいと考えていた。そして今晩初めて食べることができた。20時を回っても駐車場待ちで30分ほど待たされた。飲食店は人気がありすぎると次第に味が落ちていくというのが業界の常識である。私の舌が肥えているのかもしれないが、どうもおいしいとは感じられなかった。私の妻が作るカレーやデニーズや松屋、すきやの方がおいしく感じた。非常に混雑していて厨房が丸見えの状態で7〜8人のコックが忙しそうに料理を作っていた。そしてカレーのルーを販売しているところや4人でお酒も飲まずに1万円を越したので驚いた。カレーごときで1万円は高すぎる。おいしければ納得できたかもしれないが納得いかずに店を出た。
私はいつも他の業種と自分の病院を当てはめてみる癖が出来ている。自分の病院も腕が悪くて待たせて高い治療費ならば患者さんは次第に減るだろう。
私はこの治療の質を常に高いレベルで維持するにはどうすればいいか考えている。患者数は増やさずに質を維持した治療を行いたいと思う。患者数が増えると一人に掛けられる治療時間が減ってしまうからだ。
チェーン展開する歯科医院はどうやってレベルを維持するのか疑問である。牛丼屋のように同じレシピで同じ材料を一括注文して同じマニュアルで調理をすればいいのだから簡単だ。歯科はドクターのレベルが全員違うし、もともとの手先の器用さも違うし教育の水準も違う。そうした中で全スタッフが同じレベルで治療できるわけがない。
歯科の治療はどんなに勉強をしても無駄で手先の問題も相当にあると思う。100人の歯科医師で使えるのはほんの一握りであろう。他の先生は平均かそれ以下であろう。もともとの生まれ持った資質がものをいう職業であるからだ。
そしてひとりの歯科医師が全力を出して診れる患者数は私の場合15人程度だと思う。
チェーン展開することはいずれ錆びれることを意味する。
私も開業当初は自分の限界がどこまでなのか挑戦してみようといった若さがあったが今は全くない。開業当初の目標は『1日10人を全力で治療すること』だった。そして開業13年目の目標も初心に戻る。少ない患者数でお互いに満足いく治療を目指したいと思う。
常に理想の治療を患者さんに提供したいし、出来なくなった時点で即刻引退したい。 |