今日の夕方にいらした
矯正の患者さんは重症な歯周病から歯を維持する周りの骨が溶けてしまい、前歯が前方に傾斜して挺出（歯が抜ける方向に動くこと）してほうき状に歯と歯の隙間が広がってしまった。このようなケースのワイヤー
矯正はとてもデリケートでありちょっとした力を歯にかけても歯がグラグラしてしまう。そして本来なら大臼歯部が固定源となりその他の歯を動かすことが出来るが大臼歯部も骨の喪失が大きいと固定源として使用すると歯が抜けそうになるぐらい動揺してしまう。すなわち、ワイヤーの力をコントロールするのが難しいことになる。柔らかい地盤の上に立つ大人と子供の綱引きのようにうまく力が伝わらないのである。ワイヤーの種類も
ニッケルチタン系の細いものととても弾力の弱いパワーチェーンでも通常の
矯正の２倍の速さで動く。速いのはいいとしても歯が抜けそうになるので慎重に行う必要がある。
挺出した歯は逆の力即ち、圧下（歯がめり込むような方向に動くこと）させなけらばいけない。ワイヤー
矯正で最も難しい動きは圧下だといわれる。今回のケースでは上顎の正中部分に
矯正用
インプラントアンカーを入れ込みそのアンカーと
矯正のワイヤーをゴムで結ぶことで歯をめり込ませた。６〜９�个△辰浸�周ポケットが３�个妨詐�した。そして大臼歯の強く当たっていた歯の噛み合わせが変わったことで溶けていた骨が自然回復したのだった。これは奇跡としかいいようのない現象だ。噛み合わせが変わったことと１年前とは信じられないほどうまくブラッシングをされていることで歯周病がコントロールされていて驚かされた。
やはり口の中の噛み合わせのバランスが１本１本の歯にも影響をしている。このバランスが崩れたときには歯周病が進行しやすくなる。そして欠損となるとバランスが次々と崩れて咬合崩壊していく。
『
インプラント症例集
Before After』
無歯顎シュミレーション
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