今日は午前中に
インプラント相談の患者さんが1件あった。いろいろとお話を伺っているとその方の人生がわかってしまう。歯医者に行きたくても行けない環境などがその方の体を蝕んでいたのだ。家庭を持つものとしては家族のためそして会社のために汗水垂らして働かなければいけないこともある。しかし、定年間際まで働いて老後を楽しもうとしたときに体中にガタが来てしまっていては老後を楽しむどころか何のために働いてきたわからなくなってしまうだろう。おいしいものを人前で食べて味わって大きく笑ってということが自由に出来ない状態では老後は全く違ったものになってしまうだろう。私も人生の半分を折り返すようになって、中高年の方の苦しみや悩みが次第にわかるようになってきた。そしてどうしたら幸せで楽しい人生が送れるのかを真剣に考えるようになった。
私は高校時代に将来の進路を歯科に決めたがそれ以外には獣医や食の道も考えたことがある。おいしいものを食べたいということから自分で食べたいものが自分の手で作れたらいいし、人を招いて自分の作ったものをおいしいと言って食べてくれたらという思いが今でもある。しかし、どんなにおいしい食事が目の前にあっても歯に悩みを抱えている方はそれが逆に苦痛になっていることがあることに気づく。
食べたいけど食べれない。食べれないから会食は避ける。旅行にいきたくても食事が辛いから行かない。入れ歯が邪魔でうまくしゃべれない。人前で大きく笑えないから消極的になってしまう。自分の自信を失った状態であり、これは精神的なストレスに直結する。
これらを解決することが出来るのは我々歯科医師である。そして
インプラント治療や
矯正治療、審美治療を駆使すれば全てを変えることが出来る。
いろいろな患者さんと接しているうちにどうしてこの方は今の状態にただりついたのだろうか?ということを良く考える。いろいろな原因が重なり合って今の口腔内環境ができあがっている。不規則な生活習慣、お酒、タバコ、ストレス、歯に対する知識が不足していることが挙げられる。これらの正しい道に誘導するのも我々の仕事である。日ごろの生活までにも少し踏み込んだコンサルテーションが必要である。その方の環境を全てわかっていれば最も適切な治療をすることができるだろう。