予防・矯正・審美・インプラントブログ-星野歯科駒沢クリニック:セレック修復の利点

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2008年 02月 03日 ( 日 ) 金属アレルギー

セレック修復の利点

本日は９：００～１７：３０まで品川でCERECのベーシックセミナーに参加した。
セレックの基本的な考え方がよくわかったコースでありこれからの歯科を大きく変える要素があることがわかる。

セレックとはセラミックの塊から歯の中の詰め物を即日加工する機械である。歴史的には２０年近くあり、私が過去に２度も訪れたことのあるスイスの名門チューリッヒ大学で開発されたということだ。この大学とは何かとても深い縁を感じる。私が使用しているジルコニアのCAD/CAM装置のセルコンもここから発祥し、デンタルコンセプト２１にお世話になったインプラントの講義をしていただいたヘンメル教授もここの大学。そして昨年のケルン国際デンタルショーの際に立ち寄ったのもここの大学である。

すなわち歯科におけるCAD/CAM装置のほとんどがここで生まれたことになる。口腔内で直接に即日に使えるCAD/CAM装置はこのセレックだけである。

虫歯や金属の修復物をセラミック修復物に交換する場合、通常は
①歯を削る
②歯の型を取る
③技工士がその歯型から石膏模型を作る
④技工士が歯の写真を見ながらセラミックパウダーを調合して炉の中で焼く
⑤形態を修正して研磨して完成
⑥２度目の来院時にセラミック修復物を歯科医師が装着する

ここまで２回の通院と修復物の製作期間１~２週間の期間が必要である。

セレックの場合
①歯を削る
②歯のデータを直接カメラでPCにスキャンする
③修復物の設計をPC上で行う
④削りだし装置に歯と同じ色のセラミックブロックを装着する
⑤１５分間でセラミック修復物完成
⑥歯に直接に装着する

ここまでに即日１回で６０～９０分間で完成である

最大のメリットは
①即日修復
②ハンドメイドのものより機械的強度が高い
③歯を削りすぐに修復物で遮断できるので口腔内細菌による歯面の汚染がないこと
④金属修復物でないので金属アレルギーの心配がないこと
⑤金合金と同等以上の耐久性があること
⑥歯と全く同じ硬さであり自分の歯と同じスピードで歯が磨耗する
⑦色調が歯に合うこと
⑧金属インレー修復に比較すると歯を削る量が少なくて済むこと

とにかくメリットが多い修復物である。ただし小さな虫歯や詰めものに関してはグラディアダイレクトなどの流し込み型修復物の方が歯を大きく削らずに済む。

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