今の保険制度のルールに沿って治療を進めていくととにかく自分が理想と考えている治療からどんどんかけ離れてしまう。本日、4月に改正された保険請求に関する本を昼休みに読んでいたが、読めば読むほどおかしなことになってきている。前回、お話した新しい歯科技術の導入の中でレーザー治療が一部導入しれたが、レーザーを
虫歯で応用するとレジン樹脂の算定がほとんどできないような仕組みになっている。レーザーは初期の
虫歯に有効であるといわれるがこの場合はに歯に詰める材質ではレジン樹脂が最も理想的であるにもかかわらず算定ができない。
歯周病治療でもGTRと呼ばれる歯周再生療法が導入されたが材料費の方が高くて見かけ倒し。
見せかけの新しい歯科技術導入は全く意味がない。患者は新しい技術が導入されたと思っても、医者側はかえって変なルールの型にはめられて身動きができない状況である。
つまらない話である。
今日も私はこのようなルールとは違った歯科治療の理想をめざしたルールで自由に治療をさせてもらっている。ある意味、患者様やスタッフが私の考えを理解してもらっているから成り立っているのだと思う。
10年前の私の目標は
インプラント治療の普及であり、ホームページでいろいろな情報を発信してきた。
インプラントに関してはもう全国どこでもできるメジャーな治療になったと思う。ある程度の自分の役割は果たしたと思う。そして、いままでは自分の個人の医院のためを考えてきたが、これからはもう少し日本国全体の歯科医師のレベルの向上と歯科医師の治療スタイルの改善を考えて行きたいと思う。歯科医師・歯科
技工士・歯科衛生士の理想の仕事のスタイルを求めていきたい。
それと、これからは全国の歯科治療を変える努力と啓蒙活動をしていきたいと思う。もとは単なるサラリーマンの息子からはじまって、捨て身ではじめた歯科治療であり、昨年までなんとか安定した状況であった。今年は自費治療中心ということでとにかく手は全くぬけない真剣勝負の毎日である。質が落ちれば、患者も逃げていく。自費治療中心だから歯科治療に真剣に向き合っている方しか集まらない。
自費治療で勝負するということは捨て身でいかなければすぐに敗北を意味する。負けたときは歯科医院をたたむしかないのだ。
何とか成功例として世の中の歯科医のモデルケースになれたらと思う。