歯科は医療とは言えども少し違う一面をもっている。美容の要素が多分にある。
歯並びを治したいという気持ちになる方のほとんどは、単なる見た目を改善したいと思う場合が80%であり機能面で心配して希望をされる方は20%程度である。しかし、実際は機能と見た目の両方を改善しなければいけない。それが医療である。
美容の要素が特に強いのがホワイトニングであり、これはほとんど美容といっていいだろう。
医療を抜きに考えると単に歯並びをきれいにするときは歯の持ちを犠牲にしながらブリッジ治療をしたり、歯を無理やり削って歯の向きを変えるセラミック治療を強要したり、ラミネートベニアでの治療で歯の色を変えるということになるだろう。これは医療ではなく単なる美容である。
私は歯医者であるので医療=健康であり、長持ち、生体に安全な材質を使用しながら無理のない計画を立てるようにしている。
それと医療は常に質が重要であると考えている。安くていいものというものはほとんど世の中には存在しない。何かからくりがあると考えた方がいいだろう。
私のクリニックの受付にはよくセールスの電話が入るが自動的にすべてお断りしている。その決まり文句が『今は無料なので!』そんなことを言われてもその先には何かおかしなことが潜んでいると考えるのが普通である。
医療は質を求めるべきだと常に考えている。質の悪い医療をするなら私は引退をするということを断言したい。そして、患者が私の医療を求めなくなったら即刻やめる決意でいつも治療をしている。
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