今月は子供たちの夏休みということもあり、数年前から治療が継続している中学生に突入したワイヤー
矯正の患者さんのフィニッシュが相次いでいる。
最近の傾向として私の子供も同じであるが乳歯から永久歯に交換する時期が遅れる傾向にある。私が大学時代に習った教科書には
第1大臼歯は6歳に生える→7歳以降
上顎の犬歯は9歳ぐらいに生える→10歳以降
第2大臼歯は12歳ぐらいに生える→13〜14歳以降
というように1〜2年は完全に遅れている方がほとんどである。本来ならば永久歯28本(親知らず以外)がすべて生え揃うのは12歳=小学6年生ということになるが13歳以降まで乳歯が残るために
矯正治療期間が延びることがある。極端な例では16才以降に永久歯が生えそろうケースも稀ではない。
さらに永久歯の数本が全く消え去り生えない現象もとても多い。特に5番目あるいは4番目の小臼歯は生えない方が相当にいる。このような方は30歳ぐらいまで乳歯が残りいずれは抜け落ちるので将来的な
インプラント治療予備軍となる。
子供の
矯正治療の大半は永久歯が出てくるのを待つことにしている。ケースにもよるがあまりに早い時期から
矯正を始めると生え換わるのに時間がかかるので
虫歯のリスクや長期間の治療となるので犬歯が生える前(永久歯上下4前歯が生えそろうあたり)ぐらいか
矯正をするようにしている。
子供の
矯正は大人の
矯正と違い顎の骨の成長と拡大が見込めるので9〜12歳ぐらいまでに手をつければ
抜歯矯正を避けることが容易となる。それ以降は上顎の骨が次第に硬化するので
抜歯が必要となることがある。
私も子供を持つ親の気持ちがわかるし子供のことも考えると短期間で効率的に歯を動かしてなるべく負担を減らしたいと思う。