セレックを導入して早6か月が経過したが毎日2〜3本の歯が
セレック治療で修復されていて160
症例を過ぎたところである。
トラブルはわずかに3件であり即日に再修復で現在は0である。私のクリニックの方針でなるべくメタルを口腔内に使用しないというコンセプトから
セレック治療(セラミック修復)は私にとっての保険治療と同じである。昔、歯を削って保険適用のパラジウム合金を入れていたが今はそのパラジウム合金を歯から削りとってはセラミック材質に置き換えている。きりのない治療ではあるが、ほとんどの金属修復物の歯との継ぎ目の境目の部分はセメントが溶解し内部が黒変していたり
虫歯が進行していたりと問題がある。特に
アマルガム合金は内部の歯に錆がしみ込んで真黒になっている。また歯の
根の病気の一部の原因は内部のコアの錆が原因で
抜歯となるケースがある。現在は溶解することのないレジン系セメントが主流になり接着力が飛躍的に向上し隙間を完全にシールドしてくれるので
虫歯が再発する度合いはかなり低下したと思う。
私の口腔内には15年前の開業前の研修医時代のときに実験的に装着された1本の
セレック治療の跡があるが、いまだに健在である。そして咬み心地がよく非常に安定していることを経験している。
セレック治療の前には
アマルガム合金が
虫歯の後に詰められていた。
また、本日は自分のケースでは2ケースの
ジルコニアケースがあり、ひとつは
ストローマンインプラントの上部構造体として5本の
インプラントに7本の歯を再現するケースの型取りをおこなった。
もうひとつは最も
技工士泣かせの上顎前歯1本のケースである。色を合わせる技術がないとただ装着しただけでは成功とはいえない。優秀な
技工士とラボがしっかりとした経験のもとに作るしかない。
最近は自分も
セレック技工をして患者様の被せものを作ることが多くなり、
技工が非常に楽しく思えるほどである。とにかく歯がどのような色調であるか曇っているのか透明なのかなど色を合わせることは難しいがマッチした時の喜びは大きく勝手に自己満足している。
インプラント相談が1件あったが
矯正治療・ホワイトニング・審美治療の複合ケースである。なぜか最近はこのようなケースが非常に多い。最も私の好きな
症例と言えるかもしれない。やはり複合治療で総合的に治す方が治療はやりがいがある。とにかく、患者様も喜んで私も喜べる治療を提供することだろう。