ここ最近はこのブログで歯科医療の在り方についてお話する機会が増えていると思う。歯科の基本的な考え方としては歯を削れば削るほどその歯の寿命は短くなるということだ。すなわち、悪い歯科医師が担当すれば限りなく歯を削り込んで
抜歯へ短期間に行きついてしまう。歯はなるべく削らないで治すということが基本になる。
今週も2人ほど大きな
虫歯の治療をおこなったがなんとか抜髄しないで済ました。(抜髄=歯の神経を抜き、寿命を半減させてしまう)。悪い歯科医師が担当すればこのぎりぎりのラインのケースでは必ず抜髄を行う。それが最も治療効率と治療費が上がるからだ。
私の場合は自費治療でさせていただいているので最大限やれることは試してみて最悪は抜髄をおこなうようにしている。ガンの治療で例えるならば、悪いところはすぐに切り取るという考えか、なんとか切らずに薬物や放射線療法で済ますかということになる。
保険治療を中心に行う場合はほとんどが抜髄をおこなうことになる。抜髄をしないと保険点数が上がらないからだ。今年に入って抜髄をしたことはたぶん3ケースぐらいしかないと思う。ほとんどのケースはなんとか助かっている。
インプラント治療に関しても間違った考え方がネットで飛び交っていると思う。
インプラント専門ということは
抜歯専門とほぼ同じことを意味する。
インプラントにするには
抜歯をしないといけなからだ。
将来性のない歯に関しては
抜歯を積極的におこなって
インプラントを入れることも正しいかもしれない。しかし、本当に持つ歯も
抜歯を行い
インプラントにすることはある意味犯罪である。
すなわち、本当に
抜歯が必要で欠損により他の治療法より
インプラント治療の方が有効である場合は選択するというスタンスが本来あるべき姿であろう。
私の子供の通学している学校のモットーは『正直、親切、勤勉』である。このことは今の歯科医師に必要なことだと思う。
子供たちを裏切らない治療を心がけている。
参考に世界の歯の治療費の格差がわかる画像を提示しよう。