今年の5月ごろにオペをおこなった上顎8本のケースの方がたまたま連続でアポイントに入っていた。最近、上顎の無歯顎において
アンキロスインプラントを使用した場合はシンコーンシステムを使用するようにしている。このシステムは他の
インプラントメーカーにない特殊で非常に楽なシステムである。8本の
インプラントの方向をすべて平行に入れることはなかなか難しいことである。そのため、通常は8本の
インプラントそれぞれの
インプラントレベルの印象をとりそれぞれの平行性を模型上で確認して
技工士がヘッドを選ぶことになる。シンコーンシステムは
アンキロスインプラントでしかできないシステムである。
インプラントの内部構造体が全くの円形であることから好きな向きにヘッドを立てることができる。口腔内でヘッドを平行に立てて、そのヘッドに合うシンコーンキャップを
義歯に埋め込むだけで固定式の歯が完成できる。ブローネマルクシステムのALL ON FOUR と類似している。シンコーンはセメントを使用せずにコーヌス嵌合力だけで装着することができるのでセメントのとり残しがない。また、ねじ留めでないので緩むこともない。術者はリムーバーで簡単に取ることができる。
すべての良い面を併せ持つことからフルマウスケースにおいてはシンコーンシステムが理想的である。