長年、セラミック修復物を患者様に装着してきた。その中で、最も多い
トラブルはセラミック修復物表面のチッピングである。チッピングとは欠けることである。セラミックはガラスのような脆さがある。急激な力に対してセラミックがスパっと割れてしまう。
ジルコニアが最強といわれていても内部の
ジルコニアフレームが最強であって表層のセラミック層は以前のものとそれほど変わりはない。従来型セラミックは粉状の粒子の塊であり気泡が多く混入し部分的に密度が異なるために割れてしまうことがある。これを克服するには材質をより硬度なものに変えるか
技工の方法を変えるしかない。粉状のセラミックではなく塊から削り出す
CAD/CAMセラックのようなものや鋳造のようにプレスするものなどである。どの部位に対しても
ジルコニアを使用するのは意味がないので臼歯部の強度重視の部位と前歯の見た目重視の部位でセラミックの種類を変えることが必要だろう。当クリニックではすでに
ジルコニアは２年近い経験があり従来のセラミック修復物なら１３年以上はある。
最終的には長持ちする
トラブルのない安全な修復物が理想的ということになる。近年その理想に次第に近づいていると思う。
修復物に何を求めるか？
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��審美性
審美性を追求するならセラミックしかない。
耐久性を追求するなら金属がいい。しかしアレルギーの問題がある
生体安全性ならセラミックがいい
すなわち理想的な材質は今のところないが、セラミックは耐久性さえ満たされれば理想的ということになる。現在は従来型の３倍強度のある材質が最近出てきたので臼歯部ではそのようなものを使用するなどケースによって使い分けることになる。
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