国内でもやっとメタルフリー学会が創設されることになった。本日の講演内容は日本中の歯科医師の先生が聞かなければいけないような重要な内容が含まれていた。日ごろ歯科医師が当たり前のように使用しているあらゆる金属に対してアレルギーが多数報告されるようになっている。口腔内に詰められた金属にはさまざまな種類があり人それぞれにアレルギーを起こす金属の種類が違う。口腔内の金属が溶解し体内に蓄積されある一定レベル以上を超えると突然アレルギーを発症する。国民の1割から2割に金属に対してアレルギーを発症する可能性があるというデータもあった。アレルギーは主に手のひらや足の裏、体中の皮膚に出ることが多く、一部に口腔内の粘膜のただれや口内炎をおこす。すなわちこのような患者は100%皮膚科を受診されるが原因が歯科用金属である可能性があるということを認識しなければいけない。歯科で金を多く使うが金にもアレルギーは存在し扁平苔癬や掌踱膿疱症などが発症する。口腔内金属をすべて除去したのちに皮膚炎が解消した多くの事例が報告された。
また医科の領域で使用される心臓ペースメーカーや整形外科で使用される骨結合用プレート、婦人科の金属製避妊リング、外科領域の手術用クリップでも
金属アレルギーが報告されている。また食品のチョコレートやココアには
ニッケル、
コバルト、クロムの含有量が多いそうだ。
いろいろな情報を得て今後はさらに安全な歯科材料を患者さまの口腔内に提供する努力をしたい。
治療方針