予防・矯正・審美・インプラントブログ-星野歯科駒沢クリニック:今年度のインプラントトラブルの考察

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2009年 12月 12日 ( 土 ) インプラント症例

今年度のインプラントトラブルの考察

今年度も３００本前後のインプラント植立がされたがそのうち数本にトラブルがでた。例年０～２％程度（３~５本）に問題がでる。その内訳はほとんどが初期のオペ直後の感染に対してである。また抜ける場合はほとんどが上顎である。
骨が十分にあり問題のないと思われるケースではまずトラブルは発生しない。
このトラブルの確率は世界の有名なインプラントをされる歯科医院や大学病院とさほど違いはない。大体は同じ患者さまでトラブルが発生するものだ。成人病を発症している方、薬が使えない方、骨が非常にうすい症例、骨の高さがない症例などである。

今年度は骨の高さが少ない症例でソケットリフトと同時のインプラント植立に対して１本喪失したケース、もう１ケースも同じようなケースであったが治癒期間中にインプラントに強い力がかかり骨結合をしなかったケース、両隣の歯の状態が悪く感染して同じ方の同じ部位で３本をロストしたケースの５本となった。

そのうち１番目の方は来年再植立となった。２番目の方は再植立をして現在は問題なく機能している。３番目のケースの方は本日フォローアップのインプラントオペをした。

インプラントが感染して抜けた時は１～２か月おいてオペをすればほとんどのケースでもとに戻すことが可能である。トラブルが全くなく成功率１００％と謳っている病院があればそれはうそである。どんなに成功率の高いクリニックでもロストは必ずあるものだ。それをフォローＵＰできれば問題ないと思う。

本日のオペデータ

２か月前に感染したインプラント３本（うち２本はザイブφ３㎜×１１㎜、を除去と同時に感染源となった上顎６，７番を抜歯した。また前方部の２番目の前歯も感染源となっていることが考えられるが患者さまのご希望により保存した。

今回欠損部３，４，５，６，７番の５本欠損に対して４本のインプラントを３番よりやや後方の位置に１本、５番、６番、８番の位置に植立した。６，７番の大臼歯の欠損部の骨は高さ２㎜と少なくサイナスリフト法を同時に行った。８番部には骨の高さ８㎜と良好な骨が残っていた。

右上３番　φ３．５㎜×８㎜　　Ａ　８　アンキロスインプラント植立
右上５番　φ３．５㎜×１１㎜　Ａ１１　アンキロスインプラント植立
　　　　　　　既存骨６㎜に対してサイナスリフト併用
右上６番（６番と７番の骨のありそうなところを狙い打ち）
　　　　　　　φ４．８㎜×１０㎜　ＳＰ　ストローマンインプラント植立
　　　　　　　既存骨２㎜に対してサイナスリフト併用、理由としては
　　　　　　　ストローマンインプラントのラッパ状のネックは上顎洞内への落　　　　　　　ち込みを防いでくれるため
右上８番　φ４．８㎜×１０㎜　ＳＰ　ストローマンインプラント植立
　　　　　　　既存骨８㎜＋ソケットリフト併用

オペ時間９０分間

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