本日は
ストローマンジャパン主催のチームアプローチセミナーに参加した。
歯科医師・歯科衛生士・歯科
技工士の3職からそれぞれの立場にたった素晴らしい講演内容であった。最近の
インプラント関連の講演会のほとんどがメーカーの利益に繋がるように誘導する講演会が多い中、
インプラント全般の大きな視野からの基本を重視した講演内容であった。特に武田先生の講演内容はいつも感心させられる。しっかりとしたデータ(エビデンス)に基づいき、自分の長期経過の
インプラント症例から歯科医師だけでなく、歯科衛生士や歯科
技工士にも理解が出来る内容となっていた。私はまだ17年ぐらいの
インプラント治療経験がないが武田先生はすでに25年以上の臨床経験からお話されていて、これから自分のクリニックで起こるかもしれない
トラブルを暗示しているかのようだった。
インプラント治療を受けた患者がいまは健康体であったとしても20年以上経過すれば60歳の人は80歳になるわけで全員が老衰で亡くなることはありえない。ほとんどの方は何かしらの病魔に襲われて亡くなり、それまで全く問題のなかった
インプラントも周りの歯の歯周病が進行し
トラブルを生むようになることが推測される。口腔内の環境は全身の状態と密接にかかわりストレスによっても影響される。また、メンテナンス抜きには
インプラント治療の長期的に良好な状態に保存することはできない。歯並びや歯と歯が合わさる部分は毎日のように咀嚼やストレスによる歯軋りにより摩耗(咬耗)が起こっていて少しずつ老化している。私の100歳の祖母の歯を見ればどうなるかがよくわかる。どんなに手入れをしていても歯の摩耗には打ち勝つことはできないのだ。そうしたときに周りの歯は摩耗し歯がほんのわずかではあるが少しずつ移動し咬み合わせが変化していくのに対して
インプラントはびくともしないことから咬合調整をしていかなければいつかは
インプラントに過大な咬合圧が過剰にかかり
トラブルを生むことになる。このようなことにならないようにチームアプローチで歯を守ろうという内容である。歯科医師は長期的に骨がどのように吸収されていくかを先読みした
インプラント植立をこころがけて、
技工士は長期歯磨きのしやすい汚れのたまりずらい補綴物を作る、そして衛生士は毎回のメンテナンスで汚れや咬合のチェック、全身状態の変化、家庭事情や生活習慣の乱れを察知して
予防をおこなう。このような努力をして20年以上を治療目標にしていくこと。書けば簡単だが実行するのは並大抵ではない。また、
インプラント治療を患者に勧めるにあたって、欠損部が存在するから勧めるのではなく、すべてのリスクを検査してからそのリスクにあった
インプラント治療を選択することが重要だという貴重なお話であった。
最後の講演で右下6番の単独の
インプラントの歯の形態はどうするべきか?という問いかけに対しては、私の中ではいまでもはっきりとしたことがいえないと思う。ひとそれぞれ口腔内環境が違うことで下部鼓形空隙を埋めるのか空けるのかということ明確な答えはでなかった。
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