本日は通勤ラッシュアワーに東急田園都市線で人身事故が発生したために大きな交通の乱れが生じスタッフや患者の多くが遅れてクリニック到着された。波乱の始まりは最後まで続いた。3月はいろいろと決算時期、青色申告、卒業、入社、など移動の時期であるために患者さまの通院の少なくなる時期である。
たまたま、同じ内容の治療が重なるという日が年間数回あるが今日は
インプラントの
トラブルケースが重なった。
インプラント周囲炎のフォローオペ2件、アバットメントの緩み1件、マグネットキーパーの緩み1件、
インプラント補綴の
CTの緩み1件、というあまりうれしくない内容である。
来月に頭に私が講演する内容に合わせるかのようである。
インプラント周囲炎の処置も最近ではだいぶ慣れてきた。今まで
インプラント周囲炎とはあまり縁がなかったが長期
症例が増えてくるとこのようなケースも次第に増えるようだ。大体5年を境目にもともと歯周病がある方でヘビースモーカー、歯ぎしりをされているような方が問題になる。
Dr Lang の講義から
インプラント周囲炎の対処にはいくつか方法があるが結論からいえば生理食塩水とクロルヘキシジンの溶液での交互洗浄がもっと簡単で有効であるというデータから私はこの方法を行っている。そして露出した
インプラント表面を生食ガーゼで何回もこするようにして機械的にプラークを除去するようにしている。他のダイオードレーザーやサンドブラストや酸による洗浄も効果的だが優位差はないということだ。
1、
インプラント周囲の骨の吸収を確認した場合、私のクリニックでは
インプラントスレッド2番目の吸収がおこった時点で排膿がPMTCや薬剤療法で効かない場合はフラップ外科を選択するようにしている。
このレベルまでの骨の吸収は私のクリックで過去4000本の中で数えるほどしかない。すべてを管理しているわけではないのでもう少し多いとは思う。このようなケースが出現したときに有効な
インプラント表面性状はSLAであるという文献も存在する。私のほとんどの
症例はこの
インプラントなので骨の再生は比較的簡単である。しかし、これがAQBやスプラインなどのHAコーティング
インプラントではどうなるのだろうか?
2、
インプラント周囲の骨の吸収が3壁性の骨欠損であれば骨を再生せせることは容易である。
インプラント経験の浅い先生ではこのようなケースを持っていることはまずないだろう。私のように15年もやっていれば長期的にはこのような状況に陥ることは仕方がないだろう。そういうことから何千本もここ3年ぐらいの間に乱れ打ちしている先生には数年後に大きな波になって
トラブルが押し寄せることが予想される。
過去5年間の
インプラントロジーという
インプラント専門の医学雑誌をみると案外この
インプラントの長期経過に対する
トラブルのフォロー例というのはほんのわずかしかないことに気づく。ほとんどが
インプラントの外科の新しい術式であったり審美関連のことである。これがいまのデンタル
インプラントの世界の現状であり、いかにうまく
インプラント植立させるかが重要とされている。その裏にはメーカーの存在と知名度を売りたいドクターがいるということになる。メーカーは当然のことながら
インプラントを多く売りたい、そのことから
インプラントの
トラブルセミナーなどを開くということはまず考えられない。自分の首を絞めることになるからだ。
インプラントは単なる人工臓器であって万能ではない。しかし、うまく付き合うと最も安全で効果のある治療法であるということを患者さまにはお話していきたいと思う。私は常に患者中心なのだ。
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