最後のハグ
先週、私の
インプラント患者さんがガンで亡くなった。3年間の短いお付き合いであったがいつも明るく前向きな生き方に対して勇気や元気を頂いていた。私の父の関係の紹介で右下3本欠損、左下3本欠損で常に
義歯を装着されていた。最初は右下からの治療からスタートしたが治療の途中でガンという名の病魔に襲われた。それでもわずか1ヶ月での退院で元気な顔をみせてくれた。相当に大変なオペだったことは実は後から知ったのだった。
その後は順調に歯も体も回復された。2年間のメンテナンスを経て今年の頭から患者さんのご希望により
義歯なしでお食事をしたいから左のオペを頼まれた。もっと健康的になりたいということだった。どんな状況でも前向きに最後まで
インプラント治療を希望した彼女の生き方を目の当たりにして自分にはマネのできない人生の送り方もあるのだと感心した。そして今年に入ってだいぶお痩せになっていたことからも心配をしていた。私もそのことは口には出さず
インプラントオペではなるべく体に負担のかからない
フラップレス法を選択してオペを素早く済ませた。
オペ直後に診療室をでる際に『先生!本当に有り難う!ハグしよう』と言われしっかりとハグをした。
今思えばあれは人生の最後が迫る彼女からの心からの感謝の気持ちだったのだろう。
人生というものは自分の意思がしっかりとしていれば少しずつではあるが目標に近づくもの。そして健康があっての人生ではないだろうか。そして人生はいつ終わるかわからないのだからその時を大事に生きるべきだろう。
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マウスピース矯正
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