
本日は国内の
インプラント業界に新たなる風を呼び込んだ記念すべき日となった。国内での
インプラント治療の常識はチタン製の
インプラントということになっている。しかし、最も
インプラント治療が進んでいるスイスやドイツにおいては数社からチタンに変わる
ジルコニア製や
ジルコニア・チタン合金製の
インプラントが使用されている。その比率はチタン製に比較するとまだまだ3%にも満たない比率である。世界をリードする
インプラントメーカーである
ストローマン社は強度のある
インプラントを開発する過程において偶然にもチタン・
ジルコニア合金が生体親和性が高く、骨との結合率の高い材質であることを発見した。
純チタンはその純粋度の高い順にグレードがⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳに分かれⅠ~Ⅳを純チタン(アルファチタン)と呼びチタンに他の金属を混ぜたものをチタン合金(アルファ+ベータチタン)と呼ぶ。グレードⅠについては純度が高くステンレスよりも軟らかく強度が落ちるために歯科用
インプラントには不向きである。グレードⅡ、Ⅲ、Ⅳが通常の
インプラントとして使われ、一部のメーカーや
矯正用アンカー
インプラントでチタン90%、アルミ6%、バナジウム4%)の合金が使用されている。チタンに他の金属を混ぜることで強度を上げる働きがあるがその反面生体親和性が低下することになる。生体親和性が低くなると生体内では異物として判定されるのでアレルギー症状が生じることになる。そして骨との結合も弱くなる傾向がある。
チタンは酸素と結合することで安定した物質になるがフッ素に対しては安定を失うなどからチタン
インプラントとフッ素入り歯磨き粉はあまり相性がよくないとされる。
さて
ジルコニアとチタンの合金(
ROXOLID)についての詳しい比率は企業秘密ということで我々には公開されていない。しかし、電子顕微鏡レベルでの
ROXOLID,純チタン、チタン合金の組織切片の比較では純チタンよりも
ROXOLIDの方が炎症性の細胞侵潤が少なかった。このことからも現在安全とされている純チタンの
インプラントよりも
ROXOLIDの方が生体に対して安全といえるだろう。
どのメーカーも純チタンの
インプラントでは直径3.3㎜より細いものは作らない傾向となっているのにはわけがある。これ以上細いと咬合圧で折れる危険性があるからだ。
骨の薄い部分にはできれば直径3.3㎜以下の
インプラントを使用したいと考える
インプラント医は多いはず。
ストローマン社でも直径3.3㎜の
インプラントはスペシャルな
インプラントであるために咬む力の強い人や単独での使用は推奨していない。連続して
インプラントを植立した際に取り込みながら植立し最終的な上部構造は連結するのがルールである。
このルールを変えることができるのが
ROXOLIDということになる。同じ形状の純チタンの
インプラントの155%増しの曲げ強度があるために単独植立や
インプラントブリッジの土台として使用することができるようになる。
本日の患者さまの左下5番は骨の幅が薄く
ストローマンインプラントならば強度のあるナローネックタイプを使用するところだがあらゆる金属に対して過敏な反応があるために純チタンよりもさらに生体親和性の高い
インプラントを使用する必要性があった。
本日のオペデータ
直径3.3㎜×10㎜ SP TiZr合金
ストローマンインプラント使用
表面性状 SLActive
骨質 2度
治癒期間 4週間
切開法
オペ時間 10分以内
今年通算69回目の
インプラントオペで通算146本目の植立となった
治療方針
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症例
マウスピース矯正
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