私のクリニックの方針のひとつのメタルフリー化について少しコメントしたい。
私がスーパーマーケットに行って食料を買う時に野菜は無農薬とか有機野菜あるいは農家の個人名が出ているものを買うようにしている。そして魚は養殖でない天然ものを買うようにしている。また、大豆や肉など遺伝子操作されていないものを選び、うなぎに関しては中国産ではなく国産を買うようにしている。さらに同じ商品でも棚の奥に陳列されている賞味期限の長いものを選択している。
食の安全をこれほど気にしている日本人が自分の口の中に詰められている修復物にあまりに鈍感なのはどうしてだろうか?世界中に流通しているコインの材質は口の中に入っている材質とほぼ同じである。その理由はなるべく錆びたり劣化しないような材質を選んでいるからだ。しかし、金でも銀も手に触れたり水分に触れれば次第に曇っていくことから少しずつ酸化し錆びていることがわかる。この錆を毎日飲み込んで生活をしているとしたら
ぞっとするひとは多いはずだ。この錆がアレルギー物質となって体に蓄積され数年もしくは早い段階で花粉症のように当然全身や局部の皮膚炎を起こすようになる。一度アレルギーがでるとなかなか完治するのが難しい。
駒沢には知り合いの皮膚科の先生がいるので現在は提携しながら
金属アレルギー予備軍のパッチテストを行う予定である。
金属アレルギーの患者さんの話を皮膚科の先生としたところチタンよりも
ジルコニア製の
インプラントを選択された。
私がメタルフリーの方針を掲げて数年が経過するが、他の病院で治療した結果、
金属アレルギーになった患者さまの通院が増えている。
インプラント治療→チタン
詰め物→金、銀、プラチナ、
水銀、パラジウム、銅、
コバルト、
ニッケル
私のクリニックでは保険治療で使われている詰め物に関しては100%メタルを使用していない。その他の治療ではチタンとチタン合金以外は特殊なケースを除いてすべてにおいてメタルフリーになろうとしている。
矯正治療においても
金属アレルギーでワイヤー
矯正ができない患者さまには
マウスピース矯正をおこなっている。
そしてさらなるメタルフリー化を目指し今年度は
ジルコニア製の
インプラントフィクチャーの使用も開始した。
国内の先生方は
ジルコニアの使用を単に審美目的や治療の効率化のために導入しているが私は生体親和性の高い材質という観点から導入をしている。金属の詰め物を平気でバシバシ患者さまに提供しておきながら前歯の部位で
ジルコニアを使用するのは何の意味もなさないと思う。
メタルフリーにするならとにかく口の中の金属をすべてはずすしかないだろう。そして一番初めに治療をするときにこのような知識があれば間違った選択をしないはずだ。
治療方針
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症例
マウスピース矯正