私が
インプラント治療を始めたのは平成5年ぐらいからなのですでに17年が経過してさまざまな
症例を経験してきた。
インプラントの植立はピーク時に比べれば年間ベースでは100本ほど減ってきたがいまだに年間300本近いペースとなっている。私のクリニックですらすでに4000本の
インプラントを提供していきた。
ここ最近、世界の
インプラントの4割に問題が起きてきているというデータが出てきた。生存率は90%を超えるが何らかの問題が起きているものは喪失を含めて合併症は40%にも上る。
その多くは
インプラント周囲炎や
インプラント周囲粘膜炎ということになろう。今日も7~8年前に私が植立した
インプラント周囲の骨が吸収で排膿を起こし隣の動揺した歯の
抜歯と同時にフラップオペレーションで
インプラント表面のクリーニングをおこなった。
多くの
インプラント専門医はいいことだけをHPに書いているが本当はさまざまな
トラブルが起きている。私は
インプラントトラブルの専門ページも開設している。これは
インプラントは万能ではないし自分の歯と同じように歯周病になるということとメンテナンスが不可欠であるということをいいたいからだ。
メンテナンスをしていてもきちんと骨の中に
インプラントいれていても咬む力のバランスが崩れたり、もともと重度な歯周病で歯が抜けた方や体の抵抗力がなくなった時点で骨の吸収が進む傾向が強い。
4~5日前にいらした患者さまは私が10年前に
インプラントを植立してから一度もメンテナンスにいらしていなかったが全く
インプラント周囲の骨に問題は起きていなかった。問題の起きない方はほとんど起きないが問題が起きる方はすぐにいつでも起きる。
自分の歯が抜け落ちるような方には何か問題があるからだと考えるべきだろう。
虫歯で抜け落ちたり交通事故で歯を失うような場合は
インプラントの持ちは非常によいが歯周病であったりもともと体が健康でない方にはリスクが増大する。
悪いことばかりをかいたが、おとといの
ノーベルバイオケアシンポジウムの中村杜綱先生の示したブローネマルク教授が世界で2番目に
インプラントをいれた方はすでに44年間継続して
インプラントが健全に生存していた。
このように持ちの良いものもあれば悪いものもある。
メンテナンスをしていればさまざまな方法でこのように吸収した
インプラントを助けることができる。感染した
インプラント表面をさまざまな薬剤やレーザー、生理食塩水、酸で清掃したときの文献ではどれもあまり優位差はないということから生理食塩水とクロルヘキシジン溶液との交互洗浄のよるイリゲーションがよいというデータがでている。また、松井先生が推奨するβーTCPによる
インプラント表面のブラスト処理が有効ということも言えるだろう。さらにさまざまな骨移植材との組み合わせでかなりの良い結果がでている。その際にもっとよい
インプラントがSLA処理された
ストローマンインプラントというデータもある。
これからの時代は自分や他の歯科医院の
トラブルケースを
リカバリーするテクニックが重要となることは確かだろう。そういうことから目先より長期を見ながら治療をするべきなのだ。
治療方針
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症例
マウスピース矯正