昨日、急患でいらした60代男性の患者さんの話。
3日前から急に歯が痛むようになってクリニックに飛び込んできた。上顎にはすでに
インプラント治療がされていてその反対側の下顎の6番に痛みがでていた。
レントゲンを撮ると遠心
根にわずかなヒビのラインが見えていた。5番目は欠損でブリッジの土台になっていてしかもすでに神経がない状態である。
過去にこのようなパターンで私は何度も
抜歯をしているので患者さんには
抜歯とその後の
インプラント治療の可能性を説明した。そして今回はかみ合わせの調整だけでもう少し様子を見ることにした。
次の日の今日。また飛び込んできた。夜中に激痛で飛び起きたということだった。もともと噛む力が強く一度、夜中は
マウスピースを装着していただいていたので
マウスピースで患部を圧迫したに違いない。結局、急きょ
抜歯となった。
しばらくは部分
義歯で過ごしていただいたのちに前方の欠損と合わせて2本の
インプラント修復となりそうだ。
臼歯のブリッジがだめになる典型的なパターンである。咬合力はもっとも弱い部分を破壊する。失活歯と呼ばれる
根の治療をしたあとの歯に問題をおこしやすい。歯が強固であればその周囲の歯槽骨に問題をお越し吸収する。骨も強ければ顎の関節部に問題を起こす。噛む力がうまく分散するように治療をしなければいけないことになる。この方は
マウスピースで逃がすようにしていたがそれでもだめだった。