今日は横浜でワールドデンタルショーに参加してきた。私にとっての目玉はISUSと呼ばれる世界最先端の
CAD/CAMを応用したテーターメイド
インプラント補綴システムについてのテーブルクリニックへの参加である。北海道で行われた
インプラント学会でもたぶん同じような内容で田中譲治先生が発表をされていたがそこは参加できなかったので自分にとってはこれを聞くために参加したようなものである。
現在、国内で売られている
CAD/CAMはどこも中途半端でありすぐに手を出すということにはならない。そういう中で世界中で扱われている200社以上の
インプラントが混合したケースでも製作が可能とするシステムは唯一ここしかない。
10年前は
インプラントの学会では
インプラント上部構造体をセメントで固定するかスクリューで固定するかについてよく討論されていた。時代によりどちらが良い悪いという評価をうけてきたがこのシステムが誕生したことでまたまたスクリュー固定が優位になりそうだ。
ISUSにおいてはすべての構造体をチタンもしくは
コバルトクロムの合金でねじ止め構造体として製作されてくる。セメント固定との併用は全くできないし、天然歯補綴はできない。
インプラントのねじ止め構造のみである。
しかし、あらゆるメーカーのものが混在していてもミリングが可能であり、
インプラント植立の方向が悪くてもアンダーカット部分を除去して製作してくるのですべての
インプラントを一体型でつなぐことができる。しかもパッシブフィットを可能にしてしまう。
現実に私のクリニックでもこのシステムを応用すれば
技工がとても楽になり精度も格段にあがり今までの難
症例が容易な
症例になると思う。
特にこれからの高齢化社会においての問題として手が不自由になるとか通院できないという問題が出てくると思わる。そうしたときに
インプラント上部構造体を患者自らはずすことで清掃を自分で簡単にできてメンテナンスフリーにすることができるようにしていくことが必要だろう。
これらを考慮するとねじ止め構造のバーアタッチメント+
インプラント義歯をこれでつくればとても簡単である。
私のクリニックでもすでに3
症例候補者が待機している。旧
義歯を参考にして
義歯の完成予想のワックスUPもしくはコピーデンチャーをスキャンしてその
義歯の外形にすっぽりとはいるようなバー構造体を製作してくるのでバーがうまくおさまらずに
義歯の厚みが出てしまうということがなくなる。
こういうことを経験された
インプラントドクターは多いはずだ。それと今までは金合金で作ってきたがそれをグレード4のチタンで作れることは
金属アレルギーのことも考えるとメリットがある。
その他のメリットとしてはアバットメントを介さなくても製作ができるのでコスト削減もできる可能性が高い。
欠点としては
アンキロスインプラントではブリッジアバットメントを介さないと製作ができないことである。
アンキロスはインターナルコネクション部が6度のモーステーパーであることを歯肉貫通部が細く強度が低下するのとうまく抜けないためである。
田中先生も
アンキロスインプラントをよく使われるがそのときはブリッジアバットメントを介して製作されていた。上顎前歯の骨の薄いケースに
アンキロスを使用して後方の傾斜埋入部にはブローネマルク-、マルチユニットの組み合わせというケースも可能である。それを一体でつなげることができる。
私のようにたくさんの種類の
インプラントメーカーを扱うとこのシステムはとても使えると思う。
治療方針