私のクリニックでは10年経過した
インプラントが毎年増加していて
インプラント周囲に発生する歯周病である「
インプラント周囲炎」と周囲に発生する歯肉炎である「
インプラント粘膜炎」が増加傾向である。その中でも
インプラント周囲の骨が吸収する
インプラント周囲炎は問題である。今年に入って自分の記憶では10
症例近くのフラップオペを行いフォローをしている。
今日はある患者の左下6,7番に植立された
インプラントの特に6番の周囲がねじ山で5ー6スレッドは吸収したものに対してフラップオペ+生食洗浄+HAブラスティング処理+人工骨移植をおこなってみた。実はこの
症例は数年前にまだどのように周囲炎に対して処置するのがよいのかわからなかったころにフラップオペをしていた。このときはどちらかというと歯周ポケットソウハのみをステンレスキュレットでおこなっていた。これは間違いである。
インプラント周囲炎の治療には
全身の薬物治療
局所の薬物治療
フラップ術+骨の再生術
撤去
というオプションが存在するが
インプラントのスレッドが2スレッド以上吸収して排膿があるならフラップ術が有効だ。1−2スレッドまでの比較的浅い骨吸収ならば薬剤治療でいいだろう。全身的にはジスロマックがよく効くが局所はなるべくポケットに高濃度の抗生剤が長く停滞する特殊なものを使用している。フラップ術では生理食塩水とクロルヘキシジン系をつかっていたがHAブラストが友人歯科医師によると大変有効ということでこの方法に切り替えている。海外では他の機械的清掃+新しい薬剤が開発中ということで早く手に入れたいと思う。
治療方針