今回のトレーナーコースは私の思い浮かべていた単なる最新の技術習得のための研修会ではなかった。CEREC のマスターとさらには指導者(演者)に必要な心構えを教えてくれるありがたい内容でもあった。人前で話すにはどのようなモチベーションで行うべきか?どのような位置に立ってどのような目線で話すのがいいのか?スライドの準備、デモの準備に必要なことについてもレクチャーがおこなわれた。
私に抜けていたものとは?必要なものとは?考え直すいい機会になった。数年前から人前で話す機会が増えつつあり、どのように話せば聴衆が興味を持ち集中させることができるのだろうか?この点、海外の講演をされるドクターは非常に優れている。こういうトレーニングを受けているからだろう。国内ではこのようなトレーニングは、ほとんどおこなわれていない。日本人の人見知り、人前で話すのが苦手、自己表現力のなさは今回の会場でも暴露された。
まず、我々に与えられたのが隣の全く知らない外人のドクターと英語で5分間半話して、自分の自己紹介、なぜここに参加したのか?何を学びたいのか?を聞き出して今度は全員の前で立って相手の紹介をするという相当に高いハードルの内容である。私の相手はベネズエラ人の女性歯科医師+
技工士のダブルライセンスの方、彼女は新しいソフトウエアCEREC4.0の習得を目的にいらしていた。自分は幼稚な英語でなんとか彼女を紹介した。このようなオープニングで一気にテンションが上がる。CEREC4.0とは現在のCEREC System3.8と大きく異なっている。
1. アイコンが見やすいインターフェイス
2. 同時に1口腔単位で修復物が設計できる点
3. 同時に連続インレーやクラウンなどのバイオジェネリックが行えること
4. インレーブリッジ、接着性ブリッジの設計も可能
5. さまざまな相関法のファイルや咬合状態の情報をファイルから呼び出して利用することができる点
などなど相当にクオリティーが高いのですぐにでもバージョンupさせたいと思うが国内でのリリースは来年になりそうだ。海外での販売は9月1日からである。
初日は新しいバージョンのお披露目と大体の操作方法のレクチャーが中心であった。この日の最後には課題が出された。明日のお昼に急遽スライドを使ったプレゼンテーションが企画されたのだった。これまた急なことで当然ながらスライドは容易していない。しかも英語で話すのだ!5名の日本人ドクターと組んで5分間のプレゼンをすることになり、江本先生のスライドから10枚ほど抜粋してスピーチは私がやることになってしまった。先週のハワイ講演に引き続き突然のプレゼンとなった。英語の内容は江本先生がなんとか考えて頂き助かった。
夕方からは海外研修の定番のパーティーである。大型バスに70名ほどの海外ドクターと乗合、見晴らしのよい丘にあるサーモンハウスへ移動した。カナダのバンクーバではサーモンが有名である。しゃけ好きの私としては食してみたいということで参加。楽しいひと時を過ごすことができた。
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