インプラントの表面性状が
インプラントと骨の結合に大きく関与している。現在国内で安価な
インプラントで結合期間が短いものとしてはHA(ハイドロキシアパタイト)がチタン表面にコーティングされているものが早いとされている。HAは歯や骨を構成する成分であることからなじみやすいということになる。しかし、ヨーロッパではHAはほとんど生産されていない。その理由として結合期間が短くても長期的には感染しやすく抜けやすいという欠点が存在する。
私の使用する
ストローマンインプラントの表面性状はSLAと呼ばれるサンドブラスト+酸エッチングされたものである。
インプラントの表面の粗さが骨との結合を左右している。要するに骨の細胞の居心地のよい凹凸が骨との結合力を増すことになる。
HA
インプラントはこの粗さがSLAの10倍あるので骨との結合は速いが、感染したときにこの大きな凹凸に汚れがたまり一気に骨の吸収がおこる。
ブローネマルク、リプレイス、ノーベルアクティブ
インプラントはタイユナイトと呼ばれるかなり古いタイプの表面性状である。昔使われていた機械研磨加工されたものの方がはるかに
インプラント周囲炎に対しての感染がすくない。タイユナイト表面性状の電子顕微鏡像をみるとタコツボに似ている。タコツボの中に骨の細胞が入り込むのは難しいし、ここに感染源が入り込んだら除去するのが難しいことからメジャー
インプラントとされているが骨との相性は悪い。(いま、テレビのコマーシャル化されているのを見ると売上減少を食い止めるためとしか見えない)
チタンと骨の結合をよくする方法として光機能化がある。ある波長の紫外線を15分ほど当てると
インプラント表面が親水性に変わり
インプラント表面に気泡が入らずに骨との接触率を99%近くまで高めることができる。このような方法を取り入れると
インプラントの性能をあげることができる。光機能化をあまり表面が荒れていない
インプラントと併用すると感染に強く結合力のある
インプラントをつくることができるだろう。
画像は私のクリニックで使用したノーベルアクティブの3か月後のレントゲン写真。ほぼすべてのノーベルアクティブ
インプラントで骨と
インプラントは臨床上は問題がないがレントゲンでみると
インプラント周囲の骨の色が周囲と違う。これは骨の寄りつき方が遅いことを意味する。所詮タイユナイト。
ストローマンインプラントではどのような
症例でも3か月待つとすべて均一になる。
治療方針
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