今日ご相談にいらした方はある程度の年配の女性の方。歯並びは年齢を重ねるに従い変化をしていくもの。これはほとんどの患者様は理解していない。
矯正治療をしたのちも必ず歯並びは変化をする。歯並びはどのように保たれるのだろうか?
口の周りの口輪筋と舌の間に存在する歯が均衡を保ちながら維持されていることからこのバランスがくずれてくると歯が動き始めることになる。高齢化してくると口輪筋の力が弱くなり歯を舌側方向に押し付ける力が弱まり歯が唇側に動き始めることが考えられる。子供の場合は舌で歯を押す癖があったり、指しゃぶりや爪を噛む癖などの習癖により余分な力が歯に働いて歯並びが悪くなることが考えられる。また乳児期に哺乳瓶で育てられたか母乳で育てられたかでも歯並びに大きく影響するといわれている。もっとさかのぼれば、母体の子宮の中で育っている間に親指をしゃぶっている動作が確認されるがこれは産後に母乳を吸うためのトレーニングを自分の指で行っているという説が有力である。舌は発音や嚥下、嘔吐、呼吸などと大きく関連し人間の最も重要な機能であり、この機能は母乳を吸うことでその機能が強化されている。母乳を吸うことなしに育つと吸引する力が弱く口の周囲の筋肉や舌機能が育たないといわれている。結果的に歯並びに影響が出て前歯の開口、高口蓋などの歯並びや形態となることが多くなる。
このように歯並びは舌と口輪筋のバランスで保たれている。
治療方針
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