今年で第3回目は名古屋の愛知学院大学歯科病院で開催され、前日診療が終わってから新幹線で名古屋に移動しての参加。
まだまだ、マイナーな学会ではあるが
金属アレルギーに関するさまざまな情報を得ることができた。この学会では皮膚科との連携が重要であることから今回は皮膚科からみた歯科の
金属アレルギーについてと皮膚科との連携についての話がメインとなっていた。
金属に対するアレルギーは圧倒的に女性が多い。女性は金属製アクセサリーを身に着ける機会が多いことからアレルギーが発症する。特に金をみにつけている女性の
金属アレルギーが非常に増えている。金はアレルギーのない金属といわれていたがそれは間違った考えである。もっとも多いのは
コバルトと
ニッケルである。これらは金属床
義歯に使用される頻度が高く、
CAD/CAMのミリングの材料として欧州ではメジャーになりつつある。
これは貴金属が高騰していることから安価な材質へと移行しているためで間違った方向性であると思う。
また保険治療で装着されている金銀パラジウム合金のうちパラジウムはかなりの
金属アレルギーの発生頻度が高い。(
星野歯科ではパラジウム合金は一切使用していない。)
口腔内に装着された金属はたばこを吸ったりすることで溶出する傾向が高くなりほとんどは唾液で流されて体外へと排出されるが一部がイオン化して蓄積され許容範囲を超えると口腔粘膜、体中の皮膚へ水泡や湿疹をおこす。
また金属をはずした後に使用する仮歯の材質(レジンモノマー)やセメントにもの注意を払う必要性がある。
今回集まった先生方の多くは
金属アレルギーに興味のある先生や実際に多くの
金属アレルギーの患者を治療する先生方、また歯科医師ながらも
金属アレルギーに罹患してしまった先生の話が聞けた。
メタルを単にはずしてセラミックに置き換えるをメタルフリー治療と勘違いしている先生が多く、患者は審美目的でメタルフリー治療を希望されることが多いが本当の目的はアレルギーにならないためである。
保険治療で金属を口腔内装着している先生はこの意味がわかっていない先生であり、99%の先生がこれにあてはまる。一度、この学会に参加してみると考え方が大きく変わるはずだ。
治療方針
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