今年度を振り返ってみて
毎年この時期に1年間を振り返ってのコメントを出すことにしていて、昨年の自分はどんなことを考えていたのかを自分のブログを読み直してみた。これを読めばどれくらい自分が1年間で進歩したのか後退したのかがわかる。後退はなく確実に前進はしている。まずは
インプラント治療に関してのコメント
昨年は
インプラントの
使いまわし事件やマスコミにさんざん書かれた年であったが、年前半はそのようなマスコミ報道もなく、震災による患者さんの治療に対する意識の変化もあり順調に推移した。また、新しい製品が数多く販売された年でもあった。
ストローマン社からもやっとボーンレベルタイプ(2回法用)
インプラントの認可が下り、
ノーベルバイオケア社からもノーベルアクティブ
インプラントの認可が下り、年後半にはアストラテックの最新
インプラントも認可が下りた。よいことずくめで今年はリーマンショック以来の
インプラント治療のトレンド回復かと思っていた矢先に米国の格付け問題・欧州の債務問題で景気が冷え込みさらに数年前におきた
インプラント治療の死亡事故の裁判のニュースがしつこく流れたためにマインドが冷え込んだ。
インプラント治療のマインドは景気と情報に大きく左右されることが多く、本来はそうあるべきではない。歯の欠損治療をする方法のひとつである。世界的に見れば
インプラント治療の需要は確実に伸びているが国内での伸びは鈍化している。日本のマスコミはどうして悪いことしか報道しないのだろうか?よいことの方がよほど多いはずの
インプラント治療がここまで信頼を落としたのにはマスコミだけの問題ではない。歯科業界の
インプラントを販売する業者にも問題がある。安くまとめ売りをしたがる。お金でこの業界は腐敗しているともいえる。
いいものだからある程度の製品価格があるはず。買う人がいれば技術のない歯科医にでもいくらでもまとめて安くする。このような体質があり、さらに教育の質の低下。そしてモラルが低下している。モラルの低下はインターネットで『
インプラント』と検索すれば一目瞭然だ。値段のことしかでてない。わたしのクリニックでは昨年は値上げをさせてもらい、
インプラント治療に対する広告はホームページ以外はほとんど辞めてしまったが、
インプラント治療希望の患者は増加した。確かに今の歯科業界は競争が厳しいからなるべく安くというのはよくわかる。
患者にとっては安い方がいいが、安くて問題が出るのは困るというのが本音だろう。そしてどこのクリニックを信頼すればいいのかわからなくなっている。
そういうこともあり私は『
インプラント110番』『
インプラントリカバリーセンター』というタイトルのホームページを開設し、なんとかしようとしたがさらに現実を知ることになった。このホームページはほとんどボランティアで世の中の苦しむ人の手助けというものになっている。自分の手でフォローできればいいのだが、賠償とかそういう相談を受けても専門家でないので困っている。本当に世の中に困っている患者が多くいることを知って残念で仕方がない。
来年はもう少し
インプラント治療のよさをアピールして患者様のマインドを向上させていきたいと思う。
矯正治療についてのコメント
昨年以上に患者さんの審美志向が強くなっている。表のワイヤー
矯正より透明の
マウスピース矯正へ表の装置から裏の装置へという患者さんの要望が強かった。その中で
インビザライン、
アクアシステムといった
マウスピース型
矯正装置の比率があがり表側の
デーモンワイヤー
矯正は減少、裏側の
インコグニトワイヤー
矯正へとシフトした。来年はさらに
マウスピース型の比率が増えそうだ。
メタルフリー治療に関してはもう少し患者様にわかる形で啓蒙していこうと思う。
治療方針
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