今週の水曜日にNHKのクローズUP現代で『
インプラントの
トラブルの背景』について報道された。そのあと2〜3人の患者様に番組をみて質問がでた。そしてこの番組をお昼休みにインターネットで購入してスタッフと再度視聴してみた。
インプラント治療はうまくいけば快適にものを食べる機能を回復するこのできるすばらしい治療ではあるという患者さんのシーンから始まった。次のシーンは
インプラントが間違った方向へ植立されるとさまざまな
トラブルが生じるというもの。そのあとは歯科大学の
インプラント実習から教育の問題、500万円かけて失敗した患者、
インプラント治療は大事な収入源という歯科医師のインタビュー、最後は
インプラント業界の大御所
小宮山先生とアナウンサーの対談。
この番組をみて、歯科医師は日々勉強という梅原先生のお言葉を思い出す。20年ぐらい前の
インプラント治療はほとんどが骨のある下顎にのみ適用し3〜6か月治癒期間をとっていた。上顎の骨のすくない部位には手をつけなかった。安全な部位にしか手をつけないのが当たり前だった。しかし、時代と共に
インプラントの形状や性能がよくなり、骨のない部位にも造骨術で
インプラントを植立するようになった。
さらに治癒期間を短くする方法として
抜歯して同時に植立する方法や
インプラントを植立したと同時に上部構造を装着して咬めるようにするALL ON 4が考案されて盛んにおこなわれるようになった。
これが
インプラントの
トラブルが増えてきた背景ではないだろうか。昔のように確実な骨に
インプラントを植立するなら失敗はほとんどないと思う。
症例選択をしっかりして難しい部位には
ガイドを使用するとかもっと腕のある先生に紹介するというスタンスが大事だろう。自分の技量以上のことはなるべくしないようにするべき。
インプラント治療をする上でのメリットとデメリットをしっかりと説明することも重要であろう。どんな治療もリスクのないものはない。我々はリスクを減らす努力をするしかない。
クローズアップ現代の内容は→
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