インプラントを入れたら一生持つという間違った考えについて。
インプラント治療はあくまでも従来のブリッジ治療や
義歯治療に代わる治療であって万能ではない。ブリッジの生存率が平均8年といわれ、
インプラントの長期データでは10年間の生存率が97%といわれているが、この数字は大学病院のきちんと管理された医療施設のデータであり、メンテナンスなしであれば90%以下はあたりまえだろう。人生80年の中でどれだけ快適に固定式の
インプラントで過ごせるかは管理次第といえるだろう。管理をしていても10年以上経過すると生存率はどんどん低下していく。タバコや飲酒、全身疾患による影響もあるので高齢化するに従って生存率は低下していく。
私の目標は20年としている。20年間持たせればその後は
義歯やブリッジ治療に頼ることも視野にいれながら治療計画を立てなおすことを考えている。
クオリティーオブライフ という言葉があるが、人生を快適に過ごすための
インプラント治療法といえる。もうひとつのメリットとしては
インプラントをいれると周りの歯の寿命が確実に長くなることだ。欠損部にブリッジ治療を選択すれば健全な歯を削るのでダメージがある。
インプラントでは歯の本数が増やせるので残りの歯の咬合負担率が低下して寿命が延びると考えられている。
私の考えでは万能でない
インプラント治療をうまく応用することでクオリティーオブライフを高めて、快適に過ごせる時間を稼ぐ。そして老後は
義歯やブリッジ治療でつなぐ。すなわち
インプラント〜ブリッジ〜
義歯へのバトンのリレーを生涯で行いなるべく快適に食事がとれる期間を稼ぐ。
このリレーにいずれは歯の再生歯の移植が絡んでくることに期待したい!