今日、本当に久しぶりにいらした患者さんは当時の私が手掛けた究極の
症例だった。しかし、19年経過した今では変わり果てた状態でいらした。5年に1回程度悪くなったときにしか来てくれない方だ。
私が開業する前の平成5年に
インプラントを始めてから3例目ぐらいの患者さんで
症例に使われた
インプラントは当時はITI
インプラント充実型スクリュータイプというネーミングであったが現在は
ストローマンインプラントスタンダードタイプというネーミングに変わっている。
経過19年の
症例を出せる先生はあまりいないだろう。この
症例では奇跡的に
インプラントは無傷であるがブリッジが年を追うにつれて崩壊していったことがわかるだろう。
インプラントの対合歯もブリッジであったがそちらが崩壊して
インプラントは無傷だったのだろう。もうひとつ奇跡的に助かったのは今、使用している
インプラントは審美目的でマージン部が骨に近い位置に設定されているが当時のものは2.8ミリでマイクロギャップが歯肉縁上であったことも原因であろう。
こういう
症例を目にすると
インプラント治療よりも歯の補綴や歯周病治療よりも最終的にはメンテナンスが最も重要であることがよくわかる。私がこれから目指す歯科医療は初診時からのリスクファクターを知ったうえで患者を徹底的に歯科医師レベルまで知識を高めてメンテナンスの重要性を認識させることである。
左上と右下は現在、左下は数年前
治療方針
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