2012年 12月 11日 ( 火 ) 患者さんとの話

保存できる歯を抜歯してインプラントへ誘導する？

今日、いらした新規の患者さんの主訴は前歯が折れてしまいその歯科医院では抜歯してインプラントかブリッジだねと言われて、私のクリニックに飛び込んできた。いつものようにＣＴ検査をして、歯の割れている方向を診てみると、歯の頭の部分と根の境目できれいに水平にわれているだけだった。歯が根の埋まっている方向に垂直に割れていると保存できない割合が高くなる。 しかし、今回のケースでは完全に保存できて差し歯で対応できる。歯を抜く必要性は全くといっていいほどない。どうみてもブリッジやインプラント治療への利益誘導である。 私の考えは保存できるものはなるべく保存してどうしてもだめなときの最終手段としてインプラント治療を考える。そして、リスクを説明して患者さんに治療を選んでいただくようにしている。 今年の傾向としてはリスクのある場合はブリッジ治療や義歯治療を選択するようにしてきた。本当にインプラント治療が必要な方のみを治療の対象とするようにしてきた。 来年もこの方針には変わりないだろう。なんでもインプラント治療という時代はとっくの昔に終わっている。 治療方針 フェイスブック