新しい材質や技術は進歩していく。
私の理想とは最終的にはすべての患者において一度治療した部位が
トラブルを起こさずに永久的に持ってくれることである。
最先端の歯科を知ってどこまで追いかければいいのだろうか?若い頃の自分は何でも追いかけていた。追いかけることは悪いことではないが本質とかけ離れて行くこともある。
私は最新の
インプラントの治療を追いかけて20年が経過する。メーカーのいうことや統計のデータと実際は違うこともわかってきた。メーカーのデータには悪いデータはほとんどない。悪いことがあってもどこかで隠蔽されているような気がしてならない。講演会で良い話があっても悪い話は滅多に出てこない。これは
インプラント治療だけではなくあらゆる治療や材料を販売するメーカーが当たり前に行っていることだと思う。そのしわ寄せは我々歯科医と患者さんに来るように思う。
結局のところ利益を追求するのは仕方が無いこと。私も同じである。
いまの歯科は物に投資をしないと最先端を進むことはできない。それも高額な装置。歯科医師が多すぎるから差別化をしないと患者もこない。
こんな歯科はどうなんだろうか?といつも悩む。本来は国が
虫歯や歯周病の
予防を推進するべきであり、
予防処置に対しての治療費を上げるべきである。
虫歯や歯周病のワクチンも本当は世界のどこかで開発されていてそれが出てくると歯科業界は破滅するのでどこかで抹殺されているのではないだろうか?
フィンランドも元々は
虫歯大国だったが、政策で
虫歯や歯周病の
予防を推進したところわずか数年でほとんど
虫歯のできない国へと変身したのだ。
予防を推進していくと歯科医院の収入が安定するような政策を考えて欲しいものだ。そうすれば国も医療費を削減できるし、我々歯科医も生活が安定し、国民は健康になる。
こういうことを考え始めると新しい材料であったり、
インプラント治療や細かなテクニックはそれほど重要でないということになってしまう。
どんな治療に重きを置くのか?
基本は
予防を推進していくが、これには国が保険制度を変えてもらわないと潰れてしまう。私が
矯正治療に重きを置いている究極の
予防治療は悪い歯並びを治して、自らのブラッシングでメンテナンスフリーの状態とした上で一生自分の歯で物を食べることができるようにすることである。特に若い世代の顎は小さくその割に歯が大きいために、ほとんどの若者は歯並びがとても悪くなっている。そして高齢化が進んでいることから昔よりも長期間 自分の歯を酷使しなければいけない状況である。
すでに歯が悪くなっている患者を救うことも歯科治療ではあるが、もう一方では、まだ悪くなっていない世代に
予防の概念を植え付けることも歯科治療であると認識している。
治療方針
フェイスブック