昨年、歯科衛生士のスタッフに熊谷先生のコースに参加してほしいという熱い要望があり、私も参加、オーラルフィジシャンコースにスタッフ8名を連れて酒田市で開業されている熊谷崇 先生のもと3度ほど足を運ばせてもらった。いままで私が歩んできた道とは違う世界であり半信半疑で通わせてもらいその3回では自分の中で結論が出せなかった。
そんなもやもやした状態を解消するためには、もう少しセミナーに参加して本当に大切なものなのかを見極める必要性があった。
熊谷先生の話
私が卒業して最初にお世話になったのが補綴咬合学の巨匠 保母須彌也 先生のところだった。鳥が卵を産んで、生まれてきた雛たちは初めてみたものを親だと認識してついていく。
私の親は保母先生であったのだから
予防の概念は全く教わっていない。
そこから歯科医療は補綴中心という方向に向かい、卒後すぐに
インプラント治療教育を受け、その方面を歩んできた。
親が間違っていたかというとそうではなく、片親だったということだろう。両親揃ってはじめてまともな人間が育つ。
もう一人の片親が今回見つかったような気がする。補綴がうまくいくには最終的にはバイオフィルムの破壊=メンテナンスが必要で、正しいメンテナンスの方法を患者さんに啓蒙し、そのためには
虫歯と歯周病のリスク検査をおこなって患者個人それぞれにあったメンテナンスや指導をおこなわないといけない。精密に作られた被せものにとって最大に脅威は生物学的要因(その周りの
虫歯菌や歯周病菌のコントロール)であることを学んだ。
長年の歯科人生でさまざまな講演会を聞いて、疑うことを知って、本当のことを説明してくれているのかをいつも見極める癖がついている。
歯科の講演会の大半はそのバックに器具メーカーがありその器具を販売したいために講師を立てて、その材料が売れるように講演しているのがよくわかるからだ。私もこういう講演会依頼はほとんど断るようにしている。
熊谷先生の話だけでは信用できず、今回の歯科医療のイノベーションセミナーでは佐々木先生を中心として、数名の先生の開業から今に至るまでの話が聞けて半信半疑から確信に変わった。
それで早速、モチベーションの高い状態で本日は5名ほどカウンセリングをおこなったがとても患者さんたちの反応がよくて、さらに確信を深めて、これでいけるという気になっている。
治療後には
星野歯科の衛生士長とも話、さらなるステップアップしていこうということになり、とてもよかった。
患者さんにとって一番大事なことを説明する。そして
予防の概念を徹底する。しっかりとした検査をして患者さんに自分の状態を知って頂く。そしていままでの
虫歯や歯周病の原因を見極めて対象法を教える、そして
予防する。すべての治療に必要な
根幹となり、そこにいままでの治療が組み込まれる。
治療方針
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