究極の歯科治療を目指しても追いつくことは永遠にないだろう。そして自分に満足することも永遠にないと思う。歯科の進歩のスピードは早く、追いつくことは一瞬できたとしてもすぐに引き離される。今回のセミナーの受講生は約100名それもほとんどが自分より10歳は若いドクター。その誰とも面識がない。自分が研鑽を積んだ
インプラント治療とはかけ離れていて、世代交代しているからなのだろう。
治療の最終章が
インプラント治療であるならば
虫歯や歯周病の
予防は序章ということになる。先日受講した徳本さんのセミナーは序章。その前の週の
虫歯の治療のセミナーは第一章。昨日はそれがうまくいかずに
根管治療になってしまった場合の保存療法であり第二章となる。本日は
根管治療のあとの築造の話や
根管治療でうまくいかなかった場合のマイクロサージェリーの話で第三章となる。すなわち、歯の治療は第四章に達した時は
抜歯となり、選択枝は
インプラント、ブリッジ、
義歯のどれかになる。
根管治療の成功率は格段に向上し、専門医レベルなら9割強である。ならば
インプラント治療の前に限界まで保存治療にチャレンジすべきだろう。
再来月に接着で破折歯を修復する方法を真坂先生に教わることになっているが、これの方法が最終章の
インプラント治療の前に行われる場合は第五章で始めて
抜歯と遅らせることができる。
そうなると来年は
インプラント植立本数は2桁に抑えることができるかもしれない。
どの治療も究極の治療を目指すには必要な治療である。自分のレベルが世界レベルでどの位置にいるかがわかるだけでもいい方だろう。日本国内の保険制度に縛られ続けるならばいつかは廃業が近い。
それとこんな制度に満足している患者がいるとしたらかわいそうだ。歯科のあらゆる分野において日本は最低レベルである。