テンポラリークラウンとは最終の補綴物(被せ物)ができるまでの仮の歯のことである。特に前歯や臼歯部の多数歯の補綴では不可欠であり、一時的に審美性や咬合機能を回復させることができる。
この分野にも
CAD/CAMが参入してきている。従来の方法には直接歯科医師がハンドメイドするもしくは型取りをしてから
技工士が製作してから装着する2つの方法しかなかった。
3つ目の新しい方法では口腔内をデジタルスキャンしてPCソフトウェア上で歯の外形を決めて
CAD/CAMで削り出すという手順になる。
3つ目の方法の課題はコストという面であろう。削り出す材料のコストが高価なものであっては患者さんの負担が増えてしまい、それならいきなり最終補綴を作った方がいいということになってしまうからだ。
2つ目の方法である
技工士がハンドメイドしていくという従来の方法では製作コストは安いが
技工士の労働時間が増えてしまうという問題が出てくる。これからの
技工士は今までのようにすべてのステップをハンドメイドするのではなく、8割をPCで設計、データの読み込み、削り出しを行い残りの2割の部分をハンドメイドで歯の形態や色調の調整に時間を割くというのが理想のスタイルになるのではないかと思う。
とにかくPCや機械でできるところまで行い効率よく稼いだ時間を最後の2割に注ぎ込んでさらにクオリティを上げることになろう。
現在テンポラリー用のCEREC SYSYTEM用のブロックは4種類ある。同じA2シェードのブロックでもこれだけ色調に差がある。見た感じでは色調再現性はVITA TEMP MULTI COLORがよさそうだ。コスト的にはアートブロックだろうか。