今晩は、NHK番組 プロフェッショナルの流儀に出演された熊谷崇先生の番組を拝聴した。熊谷先生のセミナーを受講したのは今から丁度2年前の9月だった。その前の年のFinal講演会に
星野歯科の衛生士3名が参加して感銘を受けて、私にもぜひ聴いてほしいということからしぶしぶ熊谷先生の日吉歯科診療所(山形県酒田市)まで8名のスタッフを引き連れて5日間のオーラルフィジシャンコースに参加したのが出会いだった。
田舎の酒田市でどんなことをしているのか?見学をクリニックを見学してみると放送でもあったように30部屋ぐらいの個室診察室に20名以上の歯科衛生士がメインテナンスをしているとても規模の大きなクリニックであった。今までに出会ったどの先生よりも真剣に患者利益の歯科医療について考えていらしゃられた。私は彼の小手先にも及ばず、とても小さく見えてしょうがなかった。私も真剣に患者さんと向き合っていると考えていたが大元の考え方がずれていたことにそのとき気づいた。もっと
根本から治さないといけない。小手先ですぐに治療をしても何年も先には再治療が待っている。
あれから2年が経過しているが
星野歯科も見様見真似で熊谷先生の関連のセミナーに全員で参加し、共通の考え方になってきたのはごく最近のことである。私一人ががんばってもできず、スタッフ全員が同じ目標に向かって突き進む環境でないと続かないのが熊谷先生流の
予防歯科である。そしてぶれない信念がないと続かない。しっかりと目標を定めて患者さんにわかるように説明をする。
いまでは
星野歯科においても新規の患者さんの9割ほどは唾液検査を実施し、2か月間の初期治療の間はすぐに歯の治療は行わないという方針をとっている。その間は口腔内環境を整えて、患者さん自らが歯のメインテナンスができるようにフロス指導、歯磨き指導、
虫歯や歯周病の原因について衛生士が教育をして、状態がよくなってから我々歯科医師の治療が始まる。治療が終わると衛生士で再検査をして問題が本当に解決されたか確認し、定期的なメインテナンスにはいる方法をとっている。
この方法をとってからは患者さんからの紹介が増え、患者さんの歯科に対する意識が向上するよい循環が生まれてきている。
それでも熊谷先生の域に達するにはあと20年かかるだろう。1年や2年ではすぐに成り立たず、5年10年と継続するしかない。とても気の遠くなる作業である。それでもすべては患者さんのため。
そして患者さん全員が
星野歯科の理念「美しく・おいしく・いつまでも自分の歯で健康にいられるようにする」を達成させるようにしていくようにできればいいと思う。
再放送 10月31日金曜日深夜0:40〜1:30
NHK プロフェッショナルの流儀 熊谷崇先生