昨年の暮れに初診でいらして急いで
インプラントをしてほしいという患者さんがいて、昔ならば「わかりました!」といってすぐに手術をしていた。熊谷方式の
予防の概念からしっかりと説明をして初期治療(口腔内環境の整備)の時間が2か月ほどかかり、すぐに
インプラントを入れれば感染のリスクがあるからできないという話をした。患者さんの意向とは違うことから病院から出て行ってしまった。
しかし、患者さん自身から数週間後に治療の予約がはいったのだ。よくよく考えなおして頂けたようだった。
熊谷流の治療の流れから
インプラント治療が完了できたことで患者さんの意識は大きく変わり、自分の口腔内にとても関心を示すようになり本日は違う部位の
インプラント治療の相談と前歯6本のやり直しの相談となった。
熊谷流=患者の歯科に対する価値観を高める という手法である。
例えばテレビを購入する際に何も知識がなければ製品の選択もせずに安さやテレビの大きさだけを考えて商品を購入してしまうはずだ。もしも、事前にいろいろな製品の特長3D対応であったり、インターネットとつなげることができたり、4Kタイプ、解像度などさまざま情報を知っていれば多くの選択肢がでてくるので値段や大きさだけでは購入の判断基準とならないはずである。
このことは歯科においても全く同じである。自分の口腔内の状態、小さな
虫歯から
根の病気や危ない部位などあらゆる情報を与えて視覚映像で見せておくとこれから先どうしようか?とう考え方にかわってくるものである。
ほとんどの歯科医院ではこの過程を省いて結論だけを押し付けているから契約も決まらないのだ。車を購入する患者さんが説明なしに
見積もりだけ渡しても契約には至らない。
画像は左上のものが今回相談された部位
左右下の画像はすでに治療が完了した右下の
インプラント治療の術前と術後