
私が大学を卒業して間もなくラミネートべニアという歯科技術が発表されて大きな話題となった時期があった。ラミネートべニアとはつけ爪と同じように歯の表面に薄いシェル状のセラミックの板を接着材でつけて歯の色調を変える技術である。歯の表層だけ0.5㎜~1㎜以内で歯をわずかに削るために歯へのダメージは最小限に抑えることができる。
今回ある患者さんからの要望で前歯2本がすでにセラミッククラウンで修復されていてその両サイドにある4本の歯の色が茶色で気になるということでラミネートべニアで修復することになった。
わずかに0.8㎜ほど形成して型取りをしてそのわずかに削り取ったスペースに
e-maxセラミックスを材料として半透明で下地の汚い色調を遮断してきれいな色調に変更をする予定である。
私の妻にもラミネートべニアを大学卒業後すぐに施術したこともある。あれから20年経過してその色がまた気に入らないということで3年ぐらい前にやり直したことがある。つけ爪のようなセラミックの材質も強度と色調が向上したことと接着剤がとてもよくなり剥がれることは稀である。それと一度決めた製作した色調はほとんど変色がないのが特徴である。
ラミネートべニアの全盛期は毎月のように患者さんに数枚貼っていたこともあるが、現在は歯の漂泊(ホワイトニング)が主流となっていてラミネートべニアの頻度はとても少なくなっている。
左上 クラウンとラミネートべニア
左下 4本張る予定
中下 術前
右下 術後