2014年 12月 11日 ( 木 ) 精密治療（マイクロスコープ）

マイクロスコープによる根管治療

昨日は3症例の根管治療をこなした。先日も長年経過良好だった歯がいきなり大きく腫れて医院に飛び込んできた方がいらした。上顎大臼歯の3本の歯根のうちの1本が歯根破折をおこしていた。マイクロスコープで歯牙の割れている部分を追いかけていくとギリギリ歯の頭の根元で止まっていたのでなんとか保存できた。 昨日の症例も以前に詰め物をした歯の神経が壊死して膿を根の先に作っていた。歯茎にニキビのようなあとがあり黄色膿がでていた。その歯も内部を綺麗にくり抜いて消毒することで1週間で消失した。マイクロスコープで内部の隅々まで清掃しているから消えてくる。汚れが残っていると再発する確率が高くなる。 根の治療の基本は歯の内部と唾液まみれの外部を遮断して徹底的に歯の内部を綺麗にすることと緊密な根管充填をしていくことに尽きる。 面倒なようでもラバーダム防湿を行うことで初めてマイクロスコープを安心して使えるようになる。唾液や呼吸気を遮断して高濃度の薬品を使用できるようになる。 自分にとってはミクロの世界は普通の歯科の治療とは別物でとても楽しい治療である。自己満足の世界と言えるかもしれない。 今後はその様子をうまく動画に収めて患者さんがわかるようにしていきたい。