昨日に引き、
矯正治療においていかに歯を速く動かすかという方法についてのセミナーに参加してきた。外科を併用していくことで治療期間の大幅な短縮可能となるが、タイミングが重要である。歯並びを改善するために便宜的に上下左右4本の小臼歯が
抜歯されてそのスペースを利用して一気に歯を動かすこのタイミングを狙って外科を併用すれば
抜歯した後のスペースはわずか3〜4ヶ月で69%が閉じていく。
インプラント外科でよく使われるピエゾサージェリーで歯
根周囲の頬側の皮質骨を貫通させることで周囲の骨の代謝が5倍ほどになり歯の動きが格段に速くなる。しかしそのスピードアップできる期間は4ヶ月ぐらいで次第に元に戻る。こうした原理を今までに
矯正治療に取り入れれば
抜歯症例でも1年以内に短縮が可能である。
今回のセミナーは外科医が聴くレベルのもので
矯正装置の話は全くなかったことには少々驚いている。
インプラント外科でベニアグラフトを採取する要領とほぼ同じである。今回は
矯正医の深沢先生から外科一色の話である。移植材料にも精通されていて更にナソロジー(咬合、顎関節)にも精通されていた。
いまは亡き保母寿弥也先生を思い出す。多分、深沢先生は更に上をいくレベルであろう。
世の中にはスーパーな歯科医がまだまだいるようで見習いたい。