昨日は大信貿易主催のボーンテッシュセミナーに参加してきた。長年、大信貿易とは関係が深く会長から社長から営業マンまで知っている会社である。
いつも最新の機材や材料をどこからか探してきては紹介してくれるのはとてもありがたいと思う。今回は最新のインプラント用の骨再生材料ボッティスの話と
ジルコニアフレームに代わる
Pekktonについての興味深い講演内容であった。
聴講しているドクターもいろいろなスタディーグループの頂点に立つようなメンバーが入り乱れてある意味大変な研修会だった。
ここ1〜2年間は自分にとって遅れている分野を強化してクリニック内部のシステムを変えることで精いっぱいやってきた。インプラント関連のセミナーをわざと避けていた。そろそろ充電期間は終りにして久しぶりに参加となった。
先日ドイツのケルンIDSの
ストローマンインプラントブースに今回の再生材料が展示されていて近いうちにこの移植材が全世界の主流になりそうな気がしていた。そん矢先に今回のセミナーが開催となりとてもgood timingである。
国内ではバイオオス=移植骨のもっとも有効な材料と認識されている。その移植骨は世界でも多くの歯科医師がインプラント治療をする際に骨が少ない部位へ多く使用してきた。
バイオオスよりもさらに安全性を高めた異種骨や人工骨、それらを保持する役目のメンブレン、塊上でさまざまな形状に加工されている人骨などバリエーションがとても豊かである。この移植用の骨の中でも
CTデータを活用してオーダーメイドで人工骨の形を自由に
CAD/CAMで加工して移植床にぴったりとはめ込むタイプのものも登場してきた。
インプラント治療は骨があればとても簡単な術式で完了できるが骨が少ないと途端に複雑になってしまうことから骨と歯茎をいかにコントロールできるかで難易度は相当に変わる。
難
症例にはこのような特殊な移植材が有効だろう。最近の自分の
症例では安全策を取るので
抜歯して骨が安定した時点からオペに入るのでほとんどこのような特殊な材料は必要がなくなっている。人間の骨はある程度再生するのだから時間をかければわざわざ人工骨はそれほどいらない。
午後からの講演会では新しい材料である高性能ポリマー
Pekktonについての話であった。
ピークといえばインプラントのテンポラリー用アバットメントに使用されている黄土色の不透明なプラスティックらしき材料である。その80%高い圧縮強度をもつものがpekである。
特徴
人骨に似たような性質で医療の分野で頭蓋骨再建などに使用されている
軽量で衝撃吸収性があり、レントゲン不透過、メタルフリーで
金属アレルギーなど発症なし。cad/camでもプレスでも加工が可能という優れものである
基本的にはフレームワークを金属や
ジルコニアで行ってきたがこれに代わるもので安価であるという利点がある。さらに
技工士にとっては加工に時間がかからないというメリットはとても大きいと思う。