本日いらした患者さんはとても久しぶりで私が12年前に
インプラントを3本植立して途中から全くこなくなってしまった方でした。
約10年ぶりにお口の中を拝見すると右上6番がグラグラ、右下5番が
虫歯に侵されて
抜歯寸前で右下6番、左下7番、左上7番もいずれは
抜歯になりそうなほど歯周病が重度に進行してました。10年前から今まで一回も歯医者にいったことはないそうで奇跡的に私が入れた
インプラント3本は無傷でした。
仮にこのような患者さんをきっちりとメインテナンスできていたら結果は大きく変わっていたに違いないと思いました。私たち
星野歯科スタッフが掲げる理念 美しく、おいしく、いつまでも健康に自分の歯で物が食べられるような治療法と
予防法を提案することを実践していればこの患者さんも救えたに違いないでしょう。
この患者さんに対してのアプローチが間違っていたともいえます。
水道の蛇口から滴る水滴を拭いてきれいにしようとする歯科医がいたとします。床を拭いても拭いても床は乾きません。蛇口を閉めなければいつまでたっても床は乾きません。このことと同じように
虫歯や歯周病の原因を正さなければせっかく高額治療を施しても再治療が待っているのです。
このような経験を何度もしてきたからこそ
予防歯科が重要であるといえます。なんでもかんでも
インプラント治療というのは間違いです。保存できる歯は残す、残せない歯は
抜歯して第一選択は
インプラント治療ではありますが、ハイリスク患者さんはお断りします。コントロールされていない糖尿病、高血圧、喫煙習慣が改善されない患者さんの
インプラント治療や外科治療はしません。